クロスハンター

クロスハンター

『クロスハンター』は、ゲームビレッジ（現：fonfun）によってリリースされたゲームボーイカラー専用のロールプレイングゲームです。このゲームは、同時に発売された三つのバージョン（「モンスターハンターバージョン」、「トレジャーハンターバージョン」、「エックスハンターバージョン」）が特徴で、それぞれ異なる主人公やストーリー要素を楽しむことができます。また、当時の『コミックボンボン』においては、プレイヤーからの意見を取り入れた企画やキャラクターデザインが公開され、カイマコトによるコミックも連載されるなど、読者との交流が図られていました。

このゲームの企画は「3バージョン同時発売」という新しい試みが主導されましたが、実際の発売は遅れに遅れ最終的に2001年春になってしまいました。そのため、同時期に他のゲームタイトルに先を越されることとなりました。

ストーリーとゲームプレイ

本作の物語は、古典的なRPGのスタイルを彷彿とさせる設定で、「平和を取り戻すために魔王を討つ」冒険が描かれています。冒険の舞台は「ホライズン」と呼ばれる島で、プレイヤーは拠点となる町を中心に数々のダンジョンに挑戦します。物語は、「町に異変が発生」→「ダンジョンのボスを倒し異変を解決」の流れで進行し、最終的には魔王ザガンとの対決が待っています。

ゲームにおける戦闘システムは、プレイヤーキャラクターである主人公がNPCの仲間である「ペット」に指示を出しつつ、自らも戦闘に参加する形式を採用しています。プレイヤー側は最大3体のキャラクターをコントロール可能であり、主人公は常にパーティーの一員として存在します。仲間のペットの行動は、プレイヤーが選択する「AIきりかえ」を通じて自動的に行われます。

また、敵モンスターは「シール」と呼ばれるアイテムで封印でき、そのシールを様々な形で活用することが可能です。特に、強力なモンスターのシールを作成するためには、「ごうせい」の機能を利用する必要があります。

漫画版の展開

ゲーム版のキャラクターデザインを手がけたカイマコトによる漫画が、講談社の『コミックボンボン』で2000年8月号から2001年10月号まで連載されていました。この漫画ではゲームとは異なるストーリーが展開され、悪の軍隊と戦うシローの姿が描かれています。漫画の中でもキャラクターの外見や性格が変化していく過程が印象的でしたが、連載が進むにつれてコミカルな要素からシリアスな内容へとシフトしていきました。

物語の主人公のシローは、敵に家を滅ぼされた過去を持つハンターであり、月影流格闘術を使って戦います。彼の仲間には、無口でクールなロープや故郷を失った異星人のヒューガが加わり、共に黒士軍との戦いに挑みます。彼らの個性豊かなキャラクターは、物語の展開において重要な役割を果たしています。

キャラクターと敵

漫画とゲームに登場するキャラクターには多くの魅力が詰まっています。シローの仲間として登場するロープは、クールなナイフ使いであり、彼の美貌は女性からの人気を集めます。ヒューガは温厚でロボットを操る異星人という設定で、彼自身も過去の苦痛を背負いながら前進します。

一方で、敵キャラクターには冷酷なサーマン大佐をはじめ、様々な個性的な敵が設定されています。サーマン大佐は「力が全て」という理念を掲げ、黒士軍を率いています。その冷酷さが物語に緊張感を与えています。

結語

『クロスハンター』は、当時のゲーム業界における新しい試みを象徴する作品であり、独特のゲームプレイやキャラクターたちの魅力が記憶に残る名作です。ゲームだけでなく、漫画版も楽しむことで、より深く作品を知ることができるでしょう。

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