グラフィック社

株式会社グラフィック社：デザインと創造性を彩る出版活動

1963年4月3日設立の株式会社グラフィック社は、東京都千代田区に拠点を置く出版社です。製版会社としてスタートした同社は、1964年に出版部門を設立。1966年には最初の出版物『レタリング字典』を刊行し、以来、デザインや美術に特化した書籍を数多く世に送り出してきました。

現在では、デザイン書、美術書といったグラフィックを重視した書籍を中心に、幅広いジャンルの出版物を展開しています。同社のウェブサイトでは、出版物を「美術技法」「デザイン」「マンガ技法」「実用」「ホビー」「建築・インテリア・ガーデニング」「ビジュアルブック」「その他」の8つのカテゴリーに分類しており、その多様性と広範囲なカバー範囲が伺えます。

特に近年注目されているのは、2006年末より刊行されている情報誌『デザインのひきだし』シリーズです。4ヶ月に一度発行されるこの雑誌は、プロのデザイナーにとっても有益なデザイン、印刷、紙、加工に関する実践情報を提供しています。編集長である津田淳子氏のもと、質の高い情報が凝縮された内容となっています。2021年に刊行された『デザインのひきだし44』は、厚紙・板紙を特集したその重量感から話題を呼びました。

また、2000年代より開始した『DollyDolly（ドーリィドーリィ）』シリーズは、人形をテーマにした書籍を定期的に刊行しており、コレクターや愛好家から高い人気を誇っています。これらのシリーズを通して、グラフィック社はニッチな市場にも的確に対応する柔軟性を示しています。

同社の出版物は、単なる情報提供にとどまりません。例えば、『売れる配色 - 目を引く商品パッケージの作り方』や『ミニマル・パッケージ・デザイン - 美しさを際立たせるシンプルネス』といった書籍は、実践的なノウハウを提供することで、読者のビジネスに貢献しています。一方、『’９０ｓ～２０１０ｓサンリオのデザイン』のような書籍は、ノスタルジーをくすぐる内容で読者に喜びを与えます。

さらに、『伝統書体辞典 グラフィック社の文字シリーズ』、『ソビエトデザイン１９５０－１９８９』、『Ｇｒａｐｈｉｃ　Ｗａｖｅｓ - ネット時代のレコードジャケット』など、専門性が高く、コレクターにも訴求するような書籍も出版されています。これらの書籍は、グラフィック社が単なる商業ベースの出版社ではなく、デザインや美術文化の発展に貢献する存在であることを示しています。

このように、株式会社グラフィック社は、デザイン、美術、実用書など、多様なジャンルの書籍を出版することにより、読者層の多様なニーズを満たし、日本の出版文化に貢献し続けています。単なる出版社の枠を超え、文化創造への積極的な姿勢が同社の大きな魅力であり、今後もその出版活動から目が離せません。

主な出版物例:

雑誌: 『デザインのひきだし』
書籍: 『売れる配色 - 目を引く商品パッケージの作り方』、『ミニマル・パッケージ・デザイン - 美しさを際立たせるシンプルネス』、『ハマる配色 - 系統別カラーリファレンス』、『’９０ｓ～２０１０ｓサンリオのデザイン』、『伝統書体辞典 グラフィック社の文字シリーズ』、『ソビエトデザイン１９５０－１９８９』、『２色デザイン - デュオトーンのミニマムカラー・リファレンス』、『Ｇｒａｐｈｉｃ　Ｗａｖｅｓ - ネット時代のレコードジャケット』、『ワールドブックデザイン』、『昭和インテリアスタイル』、『グッズ製作ガイドＢＯＯＫ』、『素材が生きる　パッケージデザイン・アイデア』、『色別ブランディング・デザイン - テーマカラーで伝わる！』、『ＬｉｔｔｌｅＴｗｉｎＳｔａｒｓ　Ａ　ｔｏ　Ｚ』、『ＭＹ　ＭＥＬＯＤＹ　Ａ　ｔｏ　Ｚ』、『おいしいデザイン　カフェ＆ダイニングのグラフィック・コレクション』、『図とイラストで伝わるデザイン―かわいい！楽しい！わかりやすい！インフォグラフィックス・コレクション』、『和のかわいい配色パターン』など。

外部リンク:

同社は、公式ウェブサイトやSNS（X、Instagram）などを活用し、積極的に情報発信を行っています。これらのプラットフォームを通して、最新の出版情報やイベント情報などを確認することができます。

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