グーの惑星

『グーの惑星』（World of Goo）は、2008年に2D Boyによってリリースされた、独創的なアクションパズルゲームです。日本では、2009年4月21日にWiiウェア版が、そして2017年5月25日にはNintendo Switch版が発売されました。

概要

このゲームは、アメリカ・サンフランシスコを拠点とする2D Boyという、わずか2名の開発チームによって制作されました。日本では任天堂からWiiウェアとしてダウンロード販売されましたが、欧米ではPC版が店頭でも販売されています。PC版は2D Boy自身が販売元となっています。

開発者によると、Wiiウェアでのリリースを選んだ理由は、必ずしも大容量のシステムや複雑なグラフィックが、良質なゲーム制作に必須ではないという信念があったからです。実際、『グーの惑星』はシンプルなグラフィックで構成されており、WiiおよびWiiウェアのコンセプトと合致したため、このプラットフォームでのリリースが決定しました。

本作は海外で非常に高い評価を受けました。2008年のインディペンデント・ゲーム・フェスティバルでは、イノベーション賞と優秀技術賞の2部門を受賞。また、ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンスでは、最優秀ダウンロードゲーム賞を受賞しました。売上においても、Wiiウェア版は北米と欧州で2009年のダウンロード売上額1位を記録し、バーチャルコンソールを含めても任天堂の『スーパーマリオブラザーズ3』に次ぐ2位という驚異的な成績を収めています。日本国内では海外ほどの圧倒的な評価は得られていないものの、Wiiショッピングチャンネルの人気ソフトランキングにしばしばランクインするなど、堅調なセールスを記録しています。

また、2009年11月から2010年1月にかけて、Wiiウェア体験版として本作の体験版が配信されていました。

システム

ゲームのタイトルにもなっている「グー」という不思議な生物を、ステージ上のゴール地点まで導くことが目的です。ゴールに到達させたグーの数が規定数を超えればステージクリアとなります。このゲームシステムは、古典的なパズルゲーム『レミングス』を彷彿とさせます。

地上にいるグーは自力で移動できません。プレイヤーがグーを持ち上げて移動させると、持ち上げたグーは近くのグーとの間に、クモの糸のような道を作ります。この道を形成するグーを離すと、道は固定され、他のグーはその道を通って移動できるようになります。プレイヤーはこの特性を利用し、道を作りながらゴールとなるパイプまでグーを導いていきます。

ただし、この道は重力の影響を受けるため、細く伸ばしすぎたり、強い振動を与えたりすると崩壊します。また、道として使われたグーはその場に固定されるため、使いすぎるとゴールに必要なグーが不足してしまいます。そのため、必要最低限のグーを使いつつ、安定した構造の道を作る必要があります。プレイヤーは物理演算に基づいた緻密な戦略を立てながら、ゲームを進めていく必要があります。

外部リンク

Wiiウェア版グーの惑星日本公式サイト)
Nintendo Switch版グーの惑星日本公式サイト
2D Boy公式サイト (英語)
Nintendo Online Magazine 2009年5月号 開発スタッフインタビュー

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