ゲームボーイポケット

ゲームボーイポケットの概要

ゲームボーイポケット（GAME BOY pocket）は、任天堂が1996年7月21日に発表した携帯型ゲーム機です。初代ゲームボーイの後継機として開発され、小型化と液晶画面の向上が図られました。当初の定価は6,800円でしたが、1998年には価格が5,800円に値下げされ、その後も好評を博しました。ゲームボーイポケットは、任天堂が生産した最後のモノクロ画面を搭載した携帯型ゲーム機であり、2007年に公式サポートが終了しました。

沿革

ゲームボーイポケットの発売は、1996年7月21日です。この時、同日発売されたソフトは『モグラ〜ニャ』でした。その後の1998年2月には価格が6,800円から5,800円に引き下げられ、4月には改良型のゲームボーイライトが発売されます。このモデルでは液晶画面にバックライトが搭載され、ゲームの楽しさがさらに増しました。同年11月には再度価格が引き下げられ、3,800円となりました。

生産は2003年9月30日をもって終了しましたが、その間に多くのユーザーに支持され続けました。

ハードウェアと開発背景

ゲームボーイポケットは、開発者である横井軍平が関わった最後のゲーム機です。横井はコスト削減を重視し、開発において必要な機能を厳選しました。例えば、バッテリーの残量を示すランプや外部拡張コネクタを廃止する案が出ましたが、これにはソフト開発者からの反対がありました。その結果、コネクタ形状の小型化とコネクタカバーの廃止が決定しました。この妥協が後の成功に繋がり、特に『ポケットモンスター』との関連が挙げられます。

仕様

ゲームボーイポケットの性能は以下の通りです：

• - CPU: LR35902 (4MHz)
• - RAM: 8KB
• - VRAM: 8KB
• - ROM: 256kビット～32Mビット
• - 画面: 2.5インチFSTN液晶 (4階調モノクロ、160×144ドット)
• - スプライト: 最小8×8ドット、最大40個表示可能
• - 音源: パルス波2ch + 波形メモリ音源1ch + ノイズ1ch
• - 電源: 単4形乾電池2本またはバッテリーパック、ACアダプタ
• - バッテリー持続時間: 約8時間
• - 重量: 150g

これらの仕様により、ゲームボーイポケットは高い互換性と電池持ちを誇り、多くのゲームを楽しむことができました。

カラーバリエーション

発売当初のゲームボーイポケットは、グレー、赤、黄、緑、黒の5色展開でした。しかし、最終的には様々なカラーが用意され、9色のラインナップとなりました。特に人気のある色には、清楚感のあるピンクと、視覚的なインパクトのあるクリアパープルなどが含まれています。

反響と評価

ゲームボーイポケットは、ポケットモンスターを含む多くの人気ソフトの影響もあり、日本国内で900万台以上の販売実績を記録しました。また、そのデザインが評価され、1997年にはグッドデザイン賞を受賞しました。しかし、開発に携わった横井は「ゲームボーイポケットをやらなきゃよかった」と述べたこともあり、その意見には複雑な背景があったことが伺えます。

まとめ

ゲームボーイポケットは、任天堂の携帯ゲーム機史上重要な位置を占める製品であり、デザインや性能の両方で多くの支持を受けました。ゲームボーイの系譜を絶やさず、後続機種の発展にも寄与したその影響は、今なお多くのゲームファンの心の中に生き続けています。

もう一度検索