サンダーブレード

サンダーブレード (Thunder Blade)

『サンダーブレード』は、セガ・エンタープライゼスによって1987年にリリースされたシューティングゲームです。このゲームは、アーケードゲームとして稼働し、ヘリコプターの操作をプレイヤーに提供する新しいタイプのゲーム体験を実現しています。アーケード版は当時の最新技術を使用した「体感ゲーム」の一部として展開されました。

概要

このゲームは、独特な可動型筐体を持ち、プレイヤーが自らの力で操縦するアナログな機構を採用しています。これにより、ゲームの進行に応じて筐体が動くという体験が得られ、プレイヤーの没入感が大いに高まりました。『サンダーブレード』では、従来の「電動筐体」とは異なり、プレイヤーの動きがダイレクトに筐体の動作に反映される仕組みが採用されています。

このゲームは「3Dシューティングゲーム」として紹介されることが多いですが、実際にはポリゴンを使った近代的な3Dグラフィックではなく、2Dのドットピクセルを駆使しています。ゲーム内では、後方視点からの「3Dモード」と、上方視点からの「2Dモード」が組み合わされ、それぞれ異なる視覚表現を楽しむことができます。

開発とスタッフ

開発はセガの第1AM研究開発部が手掛け、その中で音楽を担当したのは並木晃一でした。体感ゲームシリーズの一環として前作『スーパーハングオン』の成功を受け、さらなる技術革新を追求しました。

移植とプラットフォーム

『サンダーブレード』は、その後多くのプラットフォームに移植されています。1988年にはセガ・マークIII版が、日本及び欧米のSEGA MASTER SYSTEMとしてリリースされました。このバージョンは、アーケード版からの移植としてはありきたりの性能でしたが、家庭用ゲーム機でも楽しめる配慮がなされていました。同年にはメガドライブ用ソフト『スーパーサンダーブレード』も発売。1990年代にはPCエンジン版も登場し、これもアーケード版を基にして作成されました。移植版は様々なプラットフォームで展開され、ユーザーには多種多様な方法でゲームを体験できるように配慮されています。

ゲーム内容

プレイヤーは『サンダーブレード』という名前の超高性能ジェットヘリを操作します。反政府軍のゲリラ集団を撃退するというミッションをこなし、最終的には敵要塞の破壊を目指します。ゲームは全4面で構成されており、各ステージでボスが待ち受けています。敵を撃破したり、クリアタイムに応じたボーナスが加算され、スコアに直結する仕組みになっています。また、接触した敵や障害物によって残機が減少し、全ての残機を失うとゲームオーバーとなります。

システム

ゲームの操作方法は、操縦桿型のジョイスティックを用いて行います。自機の上下移動や、ホバリングも可能で、特に3Dモードでは速度調整機能が付搭載されています。プレイヤーは、自機を自在に操るために上手くスロットルレバーを使いこなす必要があります。

評価

ゲームは多くのメディアから高評価を受け、特にメガドライブ版はシルバー殿堂を獲得しました。アーケード版もヒット作として認識され、ゲーム業界においての評価が高まる要因となりました。

現在の状況

年月が経過し、現在では日本の商業施設で稼働している『サンダーブレード』の筐体は極めて少なくなっています。以前は多くの施設で目にすることができたかもしれませんが、現在では希少な存在となっています。セガ自身は、未公開の倉庫で筐体を保管しており、時折特定の場所でプレイできる状態に保たれています。

本作は、その革新性と魅力的なゲーム体験により、今もなおゲームファンの間で語り継がれている作品です。

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