シャワー室

シャワー室とは

シャワー室は、シャワーを浴びるために設計された専用の部屋です。水が飛び散っても問題ないように排水口が設けられ、使用後の湯水は速やかに排出される構造になっています。また、室内の湿気を排出し、換気を促すための設備も備えているのが一般的です。

概要

シャワー室は、体を清潔に保つため、あるいは体に付着した汚れなどを洗い流すために利用されます。プールや海水浴場などでは、水着を着たまま利用されることもありますが、衛生面を重視する施設では、裸で使用されるのが一般的です。

浴室との大きな違いは、浴槽がないことです。シャワーのみで済ませるため、浴槽にお湯を張って入浴するよりも節水効果が高いとされています。そのため、独身寮や簡易宿泊施設など、多くの人が利用する場所でよく採用されています。また、浴槽を設置するスペースが不要なため、設備を簡略化し、占有面積を抑えることができるというメリットもあります。

シャワー室は、体を清潔にするだけでなく、シャワーを浴びることで体を温める効果も期待できます。ただし、入浴に比べてお湯と接する面積が少ないため、体を温めるという点では劣ります。シャワー後は、体をしっかりと拭かないとすぐに体が冷えてしまうことがあります。気温の高い夏場は、手軽に入浴の代わりとして利用できますが、冬場は暖房などで室温を上げておかないと、体を冷やしすぎてしまう可能性があります。

構造

大人数が同時に利用するシャワー室は、トイレの個室のようにブースで区切られているか、仕切りのない浴室のような構造になっている場合があります。一方、一人で使用することを前提としたシャワー室は、電話ボックス程度の大きさで、床が正方形のものが一般的です。

どちらのタイプも、身だしなみを整えるための鏡や、洗面や歯磨きなどを行うための簡易な流し台が設置されていることが多いです。ワンルームマンションや簡易宿泊施設などでは、トイレや洗面台と一体化したユニットバスとして設置されていることもあります。欧米では、トイレ、洗面台、シャワーのみが設置された浴室は、スリークォーターバスルームと呼ばれています。

鉄道車両におけるシャワー室

日本においては、1935年に特急「富士」の車両にシャワー室が設置されたことがありました。しかし、利用客が伸び悩み、短期間で廃止されました。その後、1987年に特急「あさかぜ」にシャワー室が設置されるまで、鉄道車両にシャワー室が設置されることはありませんでした。

関連項目

• - 入浴：湯水を使って体を清潔にする行為
• - シャワー：シャワー室で主体となる設備・装置
• - 風呂：設備としての浴室

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