シュート!
『シュート!』は、サッカーをテーマにした大島司による日本の
漫画作品で、1990年から2003年まで『
週刊少年マガジン』(
講談社)で連載されていました。この作品は少年
漫画の中でも特に人気を集め、1994年には第18回
講談社漫画賞少年部門を受賞。また、連載終了時点で全4部作の累計発行部数は5000万部を超えています。
概要
本作は四部に分かれ、それぞれ次のようなタイトルが付けられています。
1.
第一部「シュート!」(1990年36号 - 1996年42号)
2.
第二部「シュート! 〜蒼きめぐり逢い〜」(1996年44号 - 1997年42号)
3.
第三部「シュート! 〜熱き挑戦〜」(1997年48号 - 2000年11号)
4.
第四部「シュート! 〜新たなる伝説〜」(2000年15号 - 2003年24号)
全編通して主人公は田仲俊彦ですが、第四部には新たな主人公として伊東宏が登場します。舞台となる高校は、第一部と第三部が掛川高校、第二部が掛川西中学校、そして第四部では掛川高校と九里浜学園高校が舞台となります。
作風とテーマ
本作は、主にキャラクター心理に焦点を当てながら、ヒューマニティを描くスタイルで展開されています。特に第一部では、先輩に憧れる少年の感情を中心に描写され、スポーツの厳しさを感じさせる中にも友情や仲間との絆が強調されています。また、登場人物の中には「裏主人公」として物語に大きな影響を与えるキャラクターも存在し、彼らの存在感が物語を豊かにしています。
メディア展開
アニメ化もされた本作は、1993年から1994年にかけて『蒼き伝説 シュート!』というタイトルでフジ
テレビ系列で放送されました。さらに、実写映画化も行われ、
SMAPのメンバーが主演した作品も人気を集めました。2019年には新たなストーリーとして、
ブラジルW杯編を描いた読み切りも発表されました。また、2022年には新作アニメ「シュート!Goal to the Future」も放送されています。
あらすじ
第一部「シュート!」
物語は、掛川高校サッカー部が藤田東高校を破った前年から始まります。主人公の田仲俊彦は、伝説の選手である久保嘉晴に憧れ、掛川高校に進学。明るい性格の遠藤一美がマネージャーとしてチームに加わります。彼をはじめとする仲間たちは、サッカーの厳しさと楽しさの中で成長していきます。
試練や挫折を乗り越え、久保の指導のもと、彼らはインターハイ予選を通じて実力をつけていきます。しかし、悲劇が待ち受けており、久保が試合中に亡くなることでチームは大きく揺らぎます。田仲たちはその後の試合を通じて、久保の精神を受け継ぎながら勝利を目指します。最終的には、掛川高校は全国制覇を成し遂げることとなります。