スウィート

スウィート (The Sweet) について

スウィートは、1970年代に活動を展開したイギリスのロックバンドで、特にポップ・ロックシーンにおいて重要な役割を果たしました。彼らは、そのメロディセンスとエネルギッシュなパフォーマンスで多くのヒット曲を生み出し、全英シングルチャートでの成功を収めました。特に、10曲がトップ10入りした実績は、彼らの人気と影響力を物語っています。

初期の経歴

バンドは1968年に結成されました。当初は、ウェインライツ・ジェントルメンに所属していたヴォーカリストのブライアン・コノリーとドラマーのミック・タッカーが脱退し、ベーシストのスティーヴ・プリーストやギタリストのフランク・トービィと共に新たにバンドを作ることになりました。しかし、フランクが脱退した後、アンディ・スコットが加わり、現在のスウィートが形作られました。

デビューは1968年7月、フォンタナ・レーベルからシングル「スローモーション」をリリースしましたが、商業的な成功は得られませんでした。その後、EMIのパーロフォン・レーベルに移籍し、いくつかのシングルをリリースしたものの、ヒットには至りませんでした。1971年にはRCAに移籍し、彼らの運命が変わることになります。

RCAと商業的成功

RCA移籍後、スウィートはマイク・チャップマンとニッキー・チンと呼ばれる作曲家と出会い、彼らとのコラボレーションが始まりました。「ファニー・ファニー」や「コ・コ」といった曲は、英米での成功に繋がり、特に「コ・コ」は英チャートで2位、米国でも99位に達するなど、多くのファンを獲得しました。また、「リトル・ウィリー」「ブロック・バスター」「ボールルーム・ブリッツ」などのシングルも次々とヒットしました。「ブロック・バスター」は日本でも注目を集めるなど、国際的な人気を博しました。

しかし、1974年頃、バンドはチャップマンとチンによるクリエイティブコントロールから脱却しようと決意し、1975年には彼ら自身のオリジナル曲「フォックス・オン・ザ・ラン」が全英2位、全米5位の大ヒットを記録しました。この曲は、スウィートのシングルとしては「リトル・ウィリー」以来のミリオンセラーとなり、続いてリリースされた「アクション」も共作であったため、彼らの成長を実感できる時期となりました。

解散と再結成

1978年には「ラブ・イズ・ライク・オクシジェン」が全英チャート9位にランクインしましたが、その後はヒットに恵まれない時期が続き、1979年にはブライアン・コノリーが脱退しソロ活動を開始します。残った3人は活動を続けるものの、順調ではなく、1981年には正式に解散しました。

1985年には「イッツ・ザ・スウィート・ミックス」が全英45位に達し、再結成が実現しましたが、1991年には再度解散。その後、1993年には「Andy Scott's Sweet」として再々結成し、活動が続けられました。また、2008年にはスティーヴ・プリーストがロサンゼルスを拠点にThe Sweet名義での活動を始め、彼らの音楽活動は復活しました。

2012年には新たにメンバーを加え、新しいアルバム『New York Connection』をリリースしました。スウィートの音楽は時代を超えて多くのファンに愛されており、彼らの影響力は今でも色あせることはありません。

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