スポーツスタッキング

スポーツスタッキングの概要

スポーツスタッキングは、複数のプラスチック製カップを特定の形に積み上げたり崩したりし、1/1000秒単位でその速さを競い合う競技です。このスポーツは年齢や性別を問わず誰でも楽しむことができ、人気を博しています。

歴史

スポーツスタッキングの始まりは1985年ごろ、アメリカ・南カリフォルニアの子供たちが紙コップで遊んでいたことに遡ります。1990年には『The Tonight Show』でカップスタッキングとして紹介され、一気に注目を集めることとなりました。コロラド州の教育者ボブ・フォックスは、この遊びが持つ教育的な価値に気づき、自らの教え子たちにこの競技を教えるようになりました。彼の取り組みはテキサス州にも広がり、1998年にはWSSA（世界スポーツスタッキング協会）やスピードスタックス社を設立し、競技の普及に尽力しました。日本では、ボブの実弟であるジョン・フォックスが2005年にスピードスタックスジャパンを設立し、国内でも広がりを見せています。現在では、WSSA主催の公式大会が世界中で行われ、多様な国で教育現場やリハビリテーションに活用されています。

用具について

競技には「スピードスタックス」という専用のプラスチック製カップを使用します。これらのカップは直径76.5mm、高さ95mmで、特別な加工が施されており、競技に最適な形状となっています。また、1/1000秒単位で計測するための公式タイマーとマットも用意されています。

競技のルール

スポーツスタッキングの公式大会では、必ずスピードスタックスのカップが使用されます。基本的に9個または12個のカップを用い、決まった形に積み上げては崩すことを繰り返します。競技の開始と終了時には、スタックマットのタイマースイッチに両手を置くことが求められ、その時間を競います。

主な競技方法

1. 3-3-3スタック: 9個のカップを使用し、3個・3個・3個の形に重ねる。
2. 3-6-3スタック: 12個のカップを使用し、3つ・6つ・3つの形に重ねる。
3. サイクルスタック: いくつかのスタックを組み合わせて行う、複合スタイル。
4. 6-6: ピラミッド形状を崩したり積み上げたりする。
5. 1-10-1: 特定の順序でカップをピラミッド状に積む。

競技の記録

2014年現在の世界記録には、男子の3-3-3スタックが1.363秒、女子が1.562秒という結果があります。サイクルスタックは最も難易度が高く、男子は5.000秒、女子は5.564秒の記録があります。団体では、ダブルスの世界記録が5.953秒となっているなど、高い競技性を持っています。

メディアの取り上げ

スポーツスタッキングは多くのメディアでも取り上げられており、例えば『それって!?実際どうなの課』などのバラエティ番組では、女優の森川葵が挑戦しました。彼女は見事な速さで記録を更新し、日本代表としてアジア大会に参加する機会を得ました。

結論

スポーツスタッキングは単なる遊びを越え、競技性や教育的効果を持つスポーツとして広く親しまれています。年齢や体力を問わず参加可能なこの競技が、今後も多くの人々に楽しまれることを期待しています。

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