スラィリー

スラィリー（SLYLY）

広島東洋カープのマスコットキャラクター、スラィリー（SLYLY）は、1995年7月29日に初めて姿を現しました。登場したのは広島市民球場で行われた中日戦で、彼の背番号は「!」。一般的には「スライリー」と誤表記されることもありますが、正式な名称では「イ」は小文字です。その名前の意味は、英語の「slyly」に由来し、「お茶目な」や「いたずら好き」という意味を持っています。

スラィリーは、青緑色のけむくじゃらの体にカープのホームユニフォームを着た姿が特徴的です。このキャラクターのデザインは、米国のハリソンエリクソン社によって手がけられました。そのため、フィラデルフィア・フィリーズの「フィリー・ファナティック」に似ていることから、マスコット栄誉の殿堂でも「フィリー・ファナティックの『Counterpart』」として紹介されています。したがって、スラィリーは、ただのイラストにとどまらず、実際に球場に現れる着ぐるみのマスコットです。

スラィリーの鼻にはピロピロ笛が内蔵されていて、喜怒哀楽を表現するための重要な道具となっています。普段は無表情ですが、時には目を閉じて微笑んだり、怒ったような表情を見せることもあります。また、スラィリーには「ハッピースラィリー」という別の形態が存在し、これはチームが大量得点を挙げたり、大型連勝している際に突如現れる特別な存在です。この「ハッピースラィリー」は、2002年から登場し、血沸き踊るシーンを盛り上げています。

スラィリーの個性をさらに引き立てる特徴として、イベントや試合でのパフォーマンスがあります。彼は独自のダンスとヒーローインタビューを楽しむことで、観客との親密感を深めています。なお、スラィリーは常に一人で行動しているわけではなく、二人の黒子が付き添うことが一般的です。これにより、彼の多彩なパフォーマンスが円滑に行われるのです。

スラィリーのプロフィール

• - 誕生日: 1995年7月29日
• - 身長: 210cm
• - 体重: 100kg
• - ウエスト: 230cm
• - 足のサイズ: 45cm
• - たてがみの長さ: 70cm
• - しっぽの長さ: 30cm
• - 鼻の高さ: 20cm
• - 背番号: !
• - 趣味・特技: いたずら、ダンス、ヒーローインタビュー
• - 好きなもの: 春、鯉のぼり、広島風お好み焼き
• - 苦手なもの: 夏、虫（セミ、ゴキブリ、ヤブ蚊など）、ブルーハワイ

スラィリーの過去のエピソードも興味深いものがあります。例えば、1999年に倉敷マスカットスタジアムで行われた阪神戦では、試合中の雨で中断中に阪神ファンがグラウンドに乱入。スラィリーがそのファンを追いかけ、羽交い絞めにして制止したという出来事がありました。また、2006年にはスラィリーとカープ坊やを主人公としたカープ公認の絵本『ホームラン――カープ坊やとスラィリーの絵本』も発売され、子供たちに人気を博しました。

彼の独特のパフォーマンスによって、スラィリーは2000年や2015年に故障しながらも、その存在感を広め、広島東洋カープとともに成長してきました。スラィリーは、ただのマスコットではなく、広島東洋カープの象徴としてファンに愛され続けているのです。

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