セーブポイント

セーブポイント（SP）について

セーブポイント（略称：SP）は、野球の投手成績の一つで、セーブと救援勝利の合計値を指します。この指標は、特に救援投手の貢献を正確に評価するために考案されました。日本プロ野球では1976年から2004年の間に使用されていましたが、現在は公式記録からは廃止されています。

SPの導入背景

SPが導入された理由は、救援投手がチームに与える影響が大きいにもかかわらず、従来のセーブ数のみではその評価が不十分だったからです。1980年代初頭までは、リリーフ投手は短いイニングに登板することが一般的でしたが、その後、長いイニングを投げるロングリリーフのケースや、同点の試合での登板が増えました。

1974年にはダブルヘッダーの第1試合が延長なしとされ、また、引き分け試合が増えたことでセーブ数だけでは救援投手の成績を的確に評価するのが難しくなったことも、SP導入の要因です。この新しい指標は、1976年にはセントラル・リーグで、1977年にはパシフィック・リーグで公式に採用されました。

SPと最優秀救援投手

それぞれのリーグでは、最も多くのSPを記録した投手に対し、「最優秀救援投手」と称されるタイトルが授与されていました。この仕組みは、当時の投手の起用方法にも関連があります。多くのリリーフ投手は、試合終盤のクローザー役としてしか登板せず、時には2イニング以上を投げることもあったため、SPはその実績を反映する重要な指標でした。

しかし、次第に抑え投手の中にはセーブがつく場面でしか投げない傾向が見られるようになり、特に1990年代後半には、その傾向が顕著になりました。このとき、セーブポイントの計算には救援勝利が少ないため、同じ抑え投手が最優秀救援投手に何度も選ばれる状況が続くことになりました。

SPの廃止

2005年に至っては、セーブポイントの評価方法に対する見直しが検討され、最優秀救援投手制度が変更されました。セーブが最も多い抑え投手には「最多セーブ投手」、中継ぎ投手にはホールドポイントが最多の選手に「最優秀中継ぎ投手」という称号が与えられるようになりました。そのため、SPは公式記録から外れることとなり、今後この指標に関する記録は更新されることがないとされています。

まとめ

セーブポイントが公式記録としての役割を終えた後、その関連記録は過去のものとなり、野球界における投手の評価方法は進化していきました。SPはその時代を象徴する指標であり、救援投手の貢献を評価する新たな方法を模索する過程で生まれたものだったと言えるでしょう。

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