ソラとウミのアイダ

ソラとウミのアイダ：海と宇宙を行き来する少女たちの物語

2017年9月28日から2019年5月7日まで配信されたスマートフォン向けゲームアプリ『ソラとウミのアイダ』（略称：ソラウミ）は、ゲームだけでなく、アニメや漫画など、多様なメディアミックス展開によって人気を博しました。原作は、数々の名作を生み出してきた広井王子氏です。

物語の舞台：魚が消えた世界

物語は、世界中の海から魚が忽然と姿を消したという衝撃的な出来事から始まります。この事態に対処するため、宇宙空間に巨大な生簀（いけす）が建設され、広島県尾道市に「尾道宇宙漁業団」が設立されました。そこで、男女雇用機会均等法の強化を受け、女性漁師の増員が急務となります。

6人の少女たち：宇宙漁師候補生

主人公は、空町春（そらまち はる）をはじめとする6人の個性豊かな少女たち。彼女たちは、宇宙漁師候補生として集められ、厳しい訓練に挑みます。それぞれ異なる背景や個性を持つ彼女たちは、時に衝突しながらも、互いに支え合い、成長していきます。

空町 春： 東京出身の明るく前向きな少女。抜群の泳ぎの腕前を持つ。
村上 波乃： 村上水軍の末裔で、ツンデレ気質の少女。強い責任感を持つリーダータイプ。
ルビー・安曇： 日米ハーフの少女。スパイとして送り込まれたが、天真爛漫な性格で、周囲を巻き込む。
美剣 真： 京都の刀工の娘。真面目で冷静な性格。水恐怖症を克服するために努力する。
櫻 舞湖： 行方不明の兄を探すため、宇宙漁師を目指した少女。運動は苦手だが、頭脳明晰。
薪 真紀子： 水産省役人の娘。冷静沈着で、仲間を支える副リーダー格。

宇宙と海の狭間：個性豊かなキャラクターたち

6人の少女たち以外にも、物語を彩る魅力的なキャラクターたちが多数登場します。尾道市役所の職員、宇宙漁業団のベテラン漁師、缶詰工場の従業員など、それぞれの立場で物語に関わっていきます。また、少女たちをサポートする守護神たちの存在も、物語に深みを与えます。

メディアミックス：ゲーム、アニメ、漫画…

『ソラとウミのアイダ』は、ゲームアプリにとどまらず、アニメ、漫画、小説など、多様なメディアミックス展開がされました。アニメは2018年10月から12月にかけて放送され、各キャラクターの魅力や物語の世界観をより深く堪能することができました。漫画は『月刊コミック電撃大王』で連載され、ゲームとは異なる視点で物語が展開されました。

開発秘話：広井王子氏の視点

広井王子氏は、本作で初めてソーシャルゲームの原作を務めました。開発にあたり、彼は「アプリのゲームか、コンテンツか」という問いかけから、コンテンツとしての可能性を追求しました。主人公の人数を6人に絞ったのは、メディアミックス展開の容易さを考慮した結果です。また、守護神を武器という当初の予定から、キャラクターとしての重要性を認識し、今後の展開を見据えた発言も残されています。

まとめ：忘れられない物語

『ソラとウミのアイダ』は、個性豊かなキャラクターたち、魅力的な世界観、そして多様なメディア展開によって、多くのファンを魅了した作品です。サービスは終了しましたが、その物語は、多くの人の心の中に生き続けていることでしょう。海と宇宙、そして少女たちの紡ぎ出す物語は、今後も語り継がれるに違いありません。

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