ゾッド星島

ゾッド星島（Zod Hoshijima）

ゾッド星島は、日本の音楽シーンにおいて重要なベーシストとして知られ、特に聖飢魔IIの初代メンバーとして幅広い支持を受けていました。本名は星島裕樹で、彼のユニークなパフォーマンスと存在感は、多くのファンに愛された理由です。

聖飢魔IIでの活動

聖飢魔IIの初期メンバーとして、1986年までベーシストの役割を果たしたゾッド星島は、その大柄な体躯と独特のパフォーマンススタイルで注目を集め続けました。彼は鎌型や蠍型、さらには斧型のベースを使いこなし、ライブパフォーマンスではまるで舞台を支配するかのように暴れ回りました。ファンの間では、「彼の周囲2メートルには近づけない」とまで言われる存在感でした。

聖飢魔IIのメンバーとしての活動中、長髪と歌舞伎のような顔の模様が特徴的で、また腰に動物の尾を模した飾りを付けるなど、強烈なビジュアル印象を残しました。さらに、彼の戦闘服や使用する楽器は全て自作であることも、周囲を驚かせました。

1986年に聖飢魔IIを脱退した際、その理由には「悪魔事異動」と「自信喪失」が挙げられましたが、本人は「もう未練タラタラ」と語るほど、バンドに未練を感じていたという確固たる意識を持っていました。脱退後も彼は何度もライブに乱入し、「ゾッドだぁ」と叫ぶパフォーマンスが名言となり、多くの信者に親しまれています。

彼は1995年の地球デビュー10周年記念ライブや1999年の特別ライブにも登場し、独自の個性でファンを楽しませました。特に1999年の「JACK THE RIPPER」の際、彼は演奏を放棄し楽器を叩きつけるという衝撃的なパフォーマンスを見せ、そのインパクトは未だに語り継がれています。

聖飢魔II以外の活動

脱退後の1987年にはCBS・ソニーレコードに入社し、A&RディレクターやライブハウスZeppの支配人、さらにはアニプレックスやエピックレコードジャパンのプロデューサーとしても活動しました。現在では独立し、株式会社ゼウス・エンターテインメント、合同会社スターアイランド音楽出版の代表として音楽業界での影響力を持っています。

また、2005年には初のソロアルバム『メタル・ローズ』をリリースし、そこでも彼の音楽に対する情熱を注ぐ結果となりました。彼の音楽活動は続いており、「かまし連発」というバンドにも参加しています。

エピソードと背景

ゾッド星島は聖飢魔IIとして正式デビューする前は、「グレート星島」という名前で活動していました。また彼は、元地獄最高審問官であった時期もあり、バンドを離れた後もこの役職に戻ったというエピソードが記憶に残っています。

彼のベース演奏は、後の聖飢魔IIのベーシストにあたるゼノン石川から指導を受けたものであり、音楽面でも多くの影響を受けています。ステージ上では、彼のピックが盗まれるという愛らしいエピソードも存在し、当時の思い出として語られています。

彼の個性的なキャラクターや活動は、ファンにとっては特別なものであり、今後も彼の音楽や存在が多くの人々に愛されていくことでしょう。音楽界において欠かせない存在であるゾッド星島の今後が楽しみです。

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