チンクエチェント博物館

チンクエチェント博物館について

チンクエチェント博物館（IL MUSEO DELLA CINQUECENTO）は、愛知県名古屋市に位置する特別な自動車博物館です。この博物館は、イタリアのフィアット社が製造した「500（チンクエチェント）」のモデルに特化しており、特に1957年から1975年にかけて生産された通称「NUOVA 500」を基本にしています。

開館の経歴

2001年の6月2日、愛知県知多市のリゾート地「チッタ・ナポリ」内に初めて開館しました。開館以来、イタリアの自動車文化と「500」の魅力を広めるための場として機能しており、多くの自動車ファンや観光客に親しまれています。しかし、2014年3月に一時的に閉館し、その後同年5月に山形県鶴岡市に移転しました。この移転は、「移動博物館」という理念に基づくもので、博物館の事務局は名古屋に残りました。2020年には再び名古屋市に事務局を移設し、現在は新たな展示を行っています。

博物館の活動と目的

この博物館の目的は、フィアット500車両の保護と保存を促進することです。設立から約20年が経過し、500の人気が高まる中で、単なる展示に留まらず、実際に所有することを希望する人々への車両販売にシフトしました。日常的に愛用されることで、この魅力的な自動車文化を継承していく狙いがあります。

レーシングチームの運営

博物館内では、フィアット（アバルト）所属のレーシングチーム「ムゼオ　チンクエチェント レーシングチーム」を運営。特に2013年には、スーパー耐久シリーズに初参戦し、国内6戦にチャレンジしました。このような活動を通じて、博物館はフィアットファンのコミュニティを活性化させています。

特別な展示

印象的な展示の一つとして、2005年に開催された日本国際博覧会（愛・地球博）では、NUOVA 500をホワイトチョコレートでコーティングした特別な車両が展示されました。このユニークな車両は、博覧会終了後に博物館に寄贈され、訪れる人々を楽しませています。

収蔵車両の一部

博物館では、以下のような車両が展示されています：

• - FIAT 500 A（トポリーノ） / 1936年
• - FIAT NUOVA 500（プリマセーリエ） / 1957年
• - FIAT NUOVA 500 USA / 1959年
• - FIAT 500 GHIA JOLLY / 1959年
• - FIAT 500 GIARDINIERA / 1960年
• - FIAT ABARTH 695 SS ASSETTO CORSA / 1966年
• - CHOCOLATE COATED FIAT 500 / 2005年

利用案内

博物館の休館日は毎週月曜日と第1・第3火曜日です。開館時間は午前11時から午後5時（昼休みあり、事前予約が必要）ですが、訪問予定の方は事前に確認すると良いでしょう。

CASA 500 SHOP について

2024年9月8日には、ヤングタイマーのフィアット車の展示やヨーロッパ雑貨の販売を行う「カーザ チンクエチェント ショップ」もオープンしました。この店舗は愛知県瀬戸市にあり、毎月第2・第4日曜日の営業が行われる予定です。

まとめ

チンクエチェント博物館は、フィアット500の歴史と魅力を体感できる場所であり、文化的な価値を持つ貴重な施設です。訪れる人々には、過去から未来へ続く自動車文化の一端を感じ取ることができるでしょう。

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