テレビブロス

テレビブロス（TV Bros.）の歴史と特長

『テレビブロス』は東京ニュース通信社が発行するテレビ情報雑誌で、日本のテレビ文化を独自の視点から深掘りすることで知られています。1987年に創刊され、当初は月2回刊（隔週刊）として展開しましたが、2018年からは月刊へと移行し、2020年には定期刊行を終了しました。

創刊の背景と変遷

創刊当初から『週刊TVガイド』の廉価版・サブ的位置づけでしたが、独特の編集方針が多くの読者から支持を集めました。キャッチフレーズは「the TV magazine of the future」や「ありえないテレビ誌」で、単なるテレビ情報を超えた幅広いコンテンツを提供していました。2012年には25周年を迎え、その際には特別号として「テレビとブロスの25年大特集」が発売されました。

定価は2000年代に入り、次第に値上がりし続け、2013年以降は250円となりました。隔週刊から月刊化の後は、地方版の発行も終了し、全国発売に移行しました。

特徴的な編集スタイル

『テレビブロス』は、誌面において彼らのボリュームと内容を重視した特集記事が多いことで知られています。他のテレビ雑誌が人気ドラマやアイドルを中心に構成する中、特撮や深夜番組などニッチなジャンルを取り上げることで差別化を図り、独自のファン層を形成しました。

また、紙面の内容は2013年に特集ページをオールカラー化しつつも、番組表は長らく赤・黒の2色で提供され続けました。音楽や映画、特にマイナーな作品に対しても毒のある批評を行い、時にサブカルチャー系の雑誌として扱われています。

コラムと連載

『テレビブロス』のコラム執筆者には、松尾スズキや爆笑問題など、多岐にわたるジャンルのクリエイターが参加しています。コラムはしばしば独自の視点で製作され、面白さや深みを追求しています。特に「ウィキペディア本人確認」のようなユニークな企画は話題を呼びました。

人気のランキング企画

雑誌の中で取り上げられる「好きな男・嫌いな男」ランキングは独特で、読者や女性スタッフによる選出が特徴です。これは業界内で有名なランキングであり、他の雑誌とは異なる結果が出ることもしばしば。様々な視点から加えられるランキングやコーナーは、読者の楽しみの一つとなっていました。

デジタル展開と将来

2020年以降、『テレビブロス』は不定期刊行に移行し、「別冊TV Bros.」やデジタルメディアなど新たなフォーマットに挑戦していきました。特に、noteでの「TV Bros. note版」は新しい読者層を狙う取り組みとして注目されています。

『テレビブロス』は単なるテレビ情報誌から、広範なサブカルチャーの一端を担う存在へと成長し続けています。この雑誌の独自性と革新性は、今後どのように進化していくのでしょうか。

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