トラベラーズ

トラベラーズ社について

トラベラーズ（The Travelers Companies）は、アメリカ国内で時価総額が最大の保険会社であり、商業用不動産や個人保険においても重要な地位を占めています。主な営業所はニューヨーク市、コネチカット州ハートフォード、ミネソタ州セントポールに位置し、全米各地に支社を持つほか、英国、アイルランド、シンガポール、上海、カナダにも展開しています。

事業内容

トラベラーズは、以下の3つの主要なセグメントを通じて保険サービスを提供しています。

1. 個人保険
- 住宅や自動車、その他の個人向け保険商品を含むサービスを展開しています。

2. 事業保険
- アメリカ国内の広範な財産や災害に対する保険サービス、関連するサービス全般をカバーしています。

3. 金融保険・専門保険・国際保険
- 国際的な市場で競争力を持つファイナンス業務や不動産保険、不慮の事故に対する保険サービスを提供し、専門的なニーズにも応えています。

トラベラーズは、約14,000の代理店・ブローカーを通じて、法人と個人両方の顧客に対して商業および動産保険、災害保険サービスに従事し、2008年には240億ドルの収入を上げ、総資産は1100億ドルに達しました。

歴史背景

トラベラーズの起源は、1853年に設立されたミネソタ州のセント・ポール火災海上保険（Saint Paul Fire and Marine Insurance Co.）と1864年にハートフォードで設立されたトラベラーズ保険（Travelers Insurance Company）に遡ります。1993年にはトラベラーズが財務サービスの第一人者であったPrimericaに買収されましたが、ブランド名を保持することが重視され、グループ名は「トラベラーズ・グループ」に改称されました。その後、1998年にシティバンクと合併しシティグループが成立しました。

しかし、両社の統合によって期待されたシナジーが思うように実現しなかったため、シティグループは2002年に保険部門を子会社として分離し、2003年にはメットライフに売却したのです。

その後、2004年にはセント・ポールと旧トラベラーズが合併し、「セント・ポール・トラベラーズ」と名乗ることになりましたが、2007年にシティグループからトラベラーズのシンボルともいえる「傘付きロゴ」に関する商標権を取り戻し、その結果社名が元の「トラベラーズ」に戻りました。

まとめ

トラベラーズは、長い歴史を持ちながら常に進化を続け、多様な保険サービスを提供する企業です。顧客の多様なニーズに応えるため、個人向けから法人向けまで、広範な保障内容を展開し、国際的にも展開を広げています。アメリカの保険市場での影響力を背景に、今後も成長と革新を続けていくことでしょう。

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