トレンカ

トレンカは、レギンスの一種である脚を覆うボトムスです。レギンスと比較すると、大きな違いは足首から先の部分のデザインにあります。一般的なレギンスは足首で終わるか、足首を僅かに覆う程度の長さであることが多いですが、トレンカはつま先とかかとが開いた状態で、土踏まずの部分に引っ掛けるようになっている点が特徴です。この独特の形状により、足首から先の部分は露出した状態になります。

このアイテムの名称は、考案者であるルイス・トレンカー氏に由来する「トレンカー」が元々の名称です。当初はスキーパンツとして開発され、その後、様々なスポーツ用パンツにも用いられるようになりました。つまり、トレンカはスポーツウェアとして生まれた歴史を持つアイテムなのです。

日本では、バレエ用タイツとして着用される歴史がありましたが、2009年頃からカジュアルファッションアイテムとしての利用が急増しました。若い世代を中心に、スカートやワンピースなどの下に着用するアイテムとして広く受け入れられ、ファッションの幅を広げるアイテムとなっています。

機能性や利便性の面では、タイツと多くの共通点があります。保温性や防寒性、肌触りの良さなどは、タイツとほぼ同様のメリットと言えるでしょう。一方で、厚さや素材によっては動きにくさを感じる場合もあります。しかし、タイツと比較した際に特筆すべきは通気性です。特に足首から先の部分は露出しているため、タイツと比べて夏場の高温多湿な環境下でも蒸れにくいというメリットがあります。これは、暑い季節でも快適にトレンカを着用できる大きなポイントです。

このように、トレンカはレギンスとは異なる独自の形状と歴史を持ち、ファッションアイテムとしてだけでなく、その機能性も評価されています。スポーツウェアとしてのルーツを活かしつつ、現代のファッションシーンに適応した、汎用性の高いアイテムと言えるでしょう。現在では、様々な素材やデザインのトレンカが販売されており、ファッションに合わせて自由に選ぶことができます。様々なコーディネートに活用できるため、今後もその人気は継続すると予想されます。

もう一度検索