バインディングポスト

バインディングポストとは

バインディングポストは、電気計器や電子機器において、電線や試験導線を接続するために使用されるコネクタです。特にスピーカーとアンプなどのオーディオ機器の接続によく用いられます。このコネクタは、ねじ型の金属製の支柱と、それを覆う絶縁性のキャップから構成されています。

バインディングポストの構造

バインディングポストは、主に金属製のねじ状の支柱と、それを固定するためのキャップで構成されています。キャップ部分は通常、プラスチックなどの絶縁体で覆われており、色は接続する極性を示すために、赤がプラス極（+）、黒がマイナス極（-）、緑がアースを表すのが一般的です。

5-way（ユニバーサル）バインディングポスト

5-wayまたはユニバーサルと呼ばれるタイプのバインディングポストは、多様な接続方法を可能にする設計が特徴です。以下のような接続方法が利用できます。

バナナプラグ: バインディングポストの上部にある穴に差し込んで接続します。
ピンコネクタ: バインディングポストの金属支柱に横向きに開けられた穴に差し込み、キャップをねじ込んで固定します。
ケーブル: ピンコネクタと同様にキャップでねじ止めするか、金属支柱にケーブルを巻き付けてキャップで固定します。
Yラグ: 金属支柱を挟み込むように差し込み、キャップで固定します。

5-wayバインディングポストは、ゼネラル・ラジオ社によって商用発明されました。

安全性

バインディングポストは、金属部分が露出しているため、危険な電圧が加わる環境下では感電の危険性があります。そのため、安全性を重視する機器では、より安全なバナナジャックに置き換えられることが増えています。バナナジャックは、専用のバナナプラグしか使用できないため、接続方法の柔軟性は失われますが、安全性が向上します。

バインディングポストの進化

かつては、複数のバインディングポストに平行に穴が開けられているものもありましたが、これは複数の端子を裸線で接続する際に便利である反面、短絡のリスクがありました。ケーブルやピンコネクタが隣接するバインディングポストの反対側に入り込み、予期せぬ短絡を引き起こす原因となっていたためです。現在では、安全性の観点から、短絡を防ぐために垂直に穴が開けられるのが一般的です。

標準仕様

1920年代から普及しているダブルバナナプラグに対応するため、プラス極とマイナス極の中心間距離は3/4インチ（約19mm）に設定されることが多いです。

脚注

バインディングポストは、電気接続の分野において重要な役割を果たしており、様々な接続ニーズに対応するために進化を続けています。

関連項目

Fahnestock clip: かつてバインディングポストの代替として使われていたコネクタ。
バナナコネクタ: バインディングポストと組み合わせて使用されることの多いコネクタ。

外部リンク

* About.com glossary definition: バインディングポストに関する定義が掲載されている。

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