バビル2世

バビル2世

『バビル2世』は、日本の著名な漫画家、横山光輝によって創作された漫画作品であり、それを原作としたアニメーションも存在します。1971年7月から1973年11月まで『週刊少年チャンピオン』で連載され、合計121話と読み切りが1話発表されました。物語は超能力者であるバビル2世と、彼の宿敵であるヨミとの壮絶な闘争を中心に展開され、全体で4部作にわたる構成が描かれました。

概要

本作は、横山光輝にとって、超能力者を扱った作品の先駆けともなった重要な作品でした。連載当初は短期間での終了が見込まれていたものの、意外にも人気が急上昇したため、長期連載へと変更されたプロセスも興味深いものです。特に1972年にはアニメ化が決定し、アニメ版は1973年から放送されました。この影響もあり、原作漫画の発行部数は大幅に伸び、雑誌のページ数も増加しました。

物語の設定

物語は、宇宙人バビルが地球に不時着した5000年前にさかのぼります。彼は地球人と結婚し、自身の遺産を次世代に託すことを決意します。この遺産には、彼が造ったバベルの塔と、彼が創り出した三つのしもべが含まれています。浩一という少年が、バビルの血を引く子孫として選ばれ、悪の超能力者・ヨミとの対決に立ち向かうこととなるのです。

バベルの塔

バベルの塔は、高度な科学力を持つコンピュータに管理されており、5000年の間地球で起こった歴史を記録しています。塔は自己修復機能を持ち、バビル2世の超能力を教育するための装置や、彼を癒す治療装置が完備されています。この塔は物語の中心であり、バビル2世とその敵との戦いの舞台として重要な役割を果たします。

主要キャラクター

• - バビル2世（浩一）: ごく普通の中学生から超能力者に変貌する青年。彼は希望と力を抱えて戦うヒーローです。
• - ヨミ: 世界征服を企む悪の帝王であり、バビル2世の執拗な敵。自らも超能力者で、数々の陰謀を巡らせます。
• - 三つのしもべ: バビルが残した遺産。彼らは浩一の指示のもと、様々な能力を駆使して戦います。

超能力の世界

バビル2世とヨミはそれぞれ異なる超能力を持っており、エネルギー衝撃波、テレパシー、催眠術など多彩な技を駆使して戦います。一方で、超能力には利用制限もあり、過度の使用は強い疲労を引き起こすため、そのデメリットも物語の重要なテーマとなります。

人気の理由

この作品は、当時の日本における超能力をテーマにした作品の中でも特異な存在でした。横山光輝が描く壮大なスケールの物語に、多くの読者が魅了され、またアニメ化により一層のファン層を獲得しました。特に、ヨミの復活や、バビル2世との戦いという繰り返されるパターンが、多くの読者に興味を持たせ続けました。

結論

『バビル2世』は、ただの漫画作品にとどまらず、文化的な影響も与えました。横山光輝の創り出した世界観は後の作品にも影響を与え、この作品が示した超能力のシンプルながら深遠なテーマは、今もなお多くの人々に愛され続けています。

もう一度検索