バレンシアガ

バレンシアガ（Balenciaga）

バレンシアガは、バスク系スペイン人のクリストバル・バレンシアガによって1917年に創業された、世界的に有名なファッションブランドです。現在はフランス・パリのジョルジュ・サンク大通りに本店を構え、ケリンググループの一員として、その影響力を保ち続けています。

概要

創業当初はスペインのサン・セバスティアンに拠点を置いていましたが、スペイン内戦の影響により1937年にパリへ移転しました。20世紀前半には、その卓越した技術と革新的なデザインから「クチュール界の建築家」と評され、ディオールと並ぶ名門ブランドとしての地位を確立しました。1970年代には経営危機に陥りましたが、その後復活を遂げ、1998年からはグッチグループ、そして2013年からはケリンググループの傘下となっています。

バレンシアガは、婦人服を中心に、靴、バッグ、レザーグッズ、宝飾品、時計、香水など、幅広い商品展開を行っています。特に、特徴的な五角形の香水ボトルやスタッズ装飾が施されたバッグや財布は、ブランドの象徴として広く知られています。ソーシャライトのモナ・フォン・ビスマルクは、バレンシアガの熱心な顧客であり、彼女のスタイルは現在のデザインにも影響を与えています。また、シャネルやクロエなどと同様に、ハリウッド女優のスナップ写真によく登場するブランドとしても有名です。

現在、クリエイティブディレクターを務めるのはデムナ・ヴァザリアです。彼は2015年秋冬コレクションから、アレキサンダー・ワンの後任としてブランドのデザインを統括しています。

歴史

1917年：クリストバル・バレンシアガがスペインでクチュールハウスとして創業。
1930年代：パリへ移転。
1968年：クリストバル・バレンシアガが死去。
1998年：グッチ・グループに買収され、ニコラ・ゲスキエールがチーフデザイナーに就任。
2010年：ニコラ・ゲスキエール就任後初の香水シリーズ新作が登場。以降、年に1回のペースで新作を発表。
2011年：グッチ・グループが解散し、PPRラグジュアリー・グループ（現ケリング）の保有会社となる。
2013年：アレキサンダー・ワンがデザイナーに就任。ケリンググループ傘下となる。
2015年：デムナ・ヴァザリアがアーティスティックディレクターに就任。

日本での展開

バレンシアガ・ジャパンは2006年に設立されました。それまでは、リステアグループが輸入販売を担っていましたが、グッチグループとの共同出資により日本法人が設立されました。その後、株式はグッチグループ、そしてPPRへと移り、2013年からはケリングジャパンが保有しています。

日本国内では、ファッションアイテム（服、バッグ、小物、宝飾品など）の多くを日本法人が取り扱っていますが、サングラスやメガネフレームはヴィジョナイズ、香水やコスメはブルーベル・ジャパンとコティ・プレステージ・ジャパンが取り扱っています。また、セレクトショップにも多数の商品が流通しています。

長らく百貨店での展開が中心でしたが、2014年には青山に日本初の路面店・旗艦店がオープンしました。2019年には、有楽町の阪急メンズ東京や新宿伊勢丹などに大規模な売り場が設けられ、店舗数は増加傾向にあります。

日本では、中央部にジッパーポケットが配置され、スタッズでベルトを固定したデザインのバッグや財布が特に有名で、20代から30代の女性を中心に人気を集めています。また、人気ゲーム『フォートナイト』とのコラボレーションアイテムも登場し、話題を呼びました。

その他

バレンシアガは、その革新的なデザインと高い品質で、世界中のファッション業界に大きな影響を与え続けています。今後の展開にも注目が集まります。

外部リンク
バレンシアガ 公式サイト

関連項目
ケリング
* パリコレクション

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