ビッグ・ガン

映画『ビッグ・ガン』の概要

『ビッグ・ガン』（原題：Tony Arzenta）は、1973年に制作されたイタリアとフランスの合作アクション映画です。この作品は、凄腕の殺し屋トニー・アルゼンタを主人公にし、彼の復讐劇を中心に展開されます。

ストーリーの背景

トニーは強大なマフィア組織に属し、その腕前は高く評価されています。同じシチリア出身である組織の幹部、グストとクチッタは、彼の将来を明るく見込んでいました。しかし、トニーは7歳の息子カルロの誕生日を迎え、家族のために殺し屋業を辞める決意を固めます。

グストに離脱を申し出るが、彼の事情を知られることは、組織にとって許されざる事態でした。その数日後、トニーは愛する妻アンナと息子カルロの乗った車が炎上する惨劇に遭遇する。実は、これはグストの部下が彼を抹殺するために仕掛けた爆弾の誤爆によるものであり、トニーは一瞬で全てを失いました。

復讐の旅

家族を失ったトニーは、マフィア幹部への復讐を誓います。神父のドン・マリアノや弟分のドメニコが彼を慰めようとするが、トニーの心は癒されることはありませんでした。復讐の対象となる最初の人物はカーレで、彼の情婦サンドラがトニーの復讐を助けます。ミラノに戻ったトニーは隠れ家に身を潜め、次なるターゲットである組織の大立者グルンワルドに狙いを定めます。

グルンワルドの位置を把握したトニーは、待ち伏せをし、命中させることに成功します。とはいえ、彼も重傷を負い、同郷の友人デンニーノの助けで命を救われます。その後、トニーは再び戻ったミラノにおいて、ドメニコがトニーの隠れ家を教えられ惨殺され、サンドラも捕らえられます。

最後の決戦

復讐に燃えるトニーは、サンドラの助けでクチッタの邸に忍び込み、彼を射殺します。殺し合いの日々の中で疲れを感じ、故郷シチリアへの想いを強くするトニーは、サンドラを連れて故郷へと向かいます。しかし、グストはトニーを消すために、ドン・マリアノと共に和解を提案し、結婚式に招待します。この招待は、血で汚したくないという彼の想いから来ているとされました。

トニーは母とサンドラを連れて武器を持たずして式に参加します。式が終わりを迎える時、デンニーノが登場し、トニーとの再会を喜びます。しかし、その手には暗い輝きを放つ拳銃が握られていました。銃声と共にトニーは崩れ落ち、復讐の道には終止符が打たれることとなるのです。

キャストと制作

この映画には多くの重要なキャラクターとプロフェッショナルなスタッフが関わっています。監督はドゥッチョ・テッサリ、脚本にはウーゴ・リベラトーレとフランコ・ヴェルッキが名前を連ねています。特別版DVDには、さまざまな吹替音声が収録されています。

『ビッグ・ガン』は、単なるアクションムービーにとどまらず、愛や裏切り、復讐の深いテーマが描かれた作品として、多くのファンに支持されています。

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