フジテレビ湾岸スタジオ

フジテレビ湾岸スタジオ

フジテレビ湾岸スタジオは、東京都江東区青海にあるフジテレビジョンが所有する放送スタジオで、テレビ撮影と番組収録が行える先進的な施設です。このスタジオは、フジテレビ本社から約800メートル離れた位置にあり、『デジタル・コンテンツ・ファクトリー』をテーマに、2007年9月にオープンしました。開局50周年を記念して建設されたこのスタジオは、従来の分散した収録拠点を統合し、制作の一貫性を高めることが目的でした。

構造と設備

湾岸スタジオは、地下1階と地上7階建ての構造で、8つのスタジオが設けられています。スタジオのうち4つは300坪以上の広さを誇り、特に最大のD2スタジオは319坪を持ち、民放では最大級です。スタジオ以外にも、控え室が68室、さらには駐車場には237台もの車が収容可能です。この施設は、フジテレビの地上波はもちろん、BSフジやフジテレビONE、TWOなどでも利用されており、最近では関西テレビ制作の番組の収録にも使われています。

スタジオ内は一般人の立ち入りが完全に制限されており、そのため制作の現場を近くで見ることはできません。スタジオの設計は鹿島建設が担当し、総工費は約580億円で、セキュリティに特化した設計がされています。

名称の由来とデザイン

「湾岸スタジオ」という名称は約1万4300件の公募から選ばれ、東京湾岸エリアのシンボルとしての役割を反映しています。スタジオの外観は、高さ約30メートル、長さ約600メートルのプリーツ状のガラスカーテンウォールで覆われ、周囲と調和したデザインとなっています。この構造は、海風から建物を守る防風性能も果たしています。

環境への配慮

湾岸スタジオでは環境にも配慮した設計が施されており、高さ4メートルの風力発電機を8基設けています。さらに、屋上には太陽光発電システムが設置され、エネルギー消費を約20%削減することを実現しました。これにより、CASBEEのSランク評価を受ける省エネルギー化を達成しています。

診療所とイベントスペース

スタジオの1階には「フジテレビ湾岸スタジオビル診療所」があり、一般開放されており、スタジオ関係者以外でも利用が可能です。また、周囲には広い緑地があり、近年では「TOKYO IDOL FESTIVAL」の開催地として屋上のスカイステージも利用されています。

総括

フジテレビ湾岸スタジオは、ただの収録施設にとどまらず、環境への配慮や先端技術を取り入れた多機能スタジオとして、今後も多彩なコンテンツ制作の基盤としての役割が期待されています。アートとテクノロジーの融合が進むこのスタジオから、どのような新しいエンターテインメントが生まれてくるのか、未来に注目です。

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