プラスEX

プラスEX（プラスイーエックス）について

プラスEXは、JR東海が展開していた東海道新幹線に特化した会員制予約サービスで、特定のクレジットカードを持つ会員が利用可能でした。このサービスは、2017年9月にエクスプレス予約に統合されたことで、幕を閉じました。

概要

このサービスにより、会員はパソコンやスマートフォンを通じて、東京 - 新大阪間の新幹線の割引きっぷを手軽に購入できました。特に年末年始やゴールデンウィークなどの混雑時においても、通常の新幹線特急券よりも経済的に旅を楽しむことができました。

プラスEXの大きな特徴は、通常のきっぷではできない乗車変更の柔軟性です。発車時刻前の3か月以内であれば、乗車変更が何度でも手数料無料で行えました。さらに、2名以上での予約に対応する「プラスきっぷ」も用意され、家族や友人との旅行を一層楽にし、こども用の設定もあったため、小さなお子様連れの利用者にも配慮がされていました。

また、プラスEXではICカードによる乗車が必須であり、特急券の単体予約はできませんでした。このため、ICカードと一緒に特急券を使用するという独自の利用方法が特徴的でした。

対象クレジットカードと入会条件

このサービスを利用するためには、特定の金融機関が発行したクレジットカードの会員である必要があり、様々なカードが対象とされていました。しかし、18歳未満や与信審査に通らない方は利用できない制約があり、年会費540円が別途請求される仕組みでした。

予約方法と座席リクエスト

プラスEXの利用者は、パソコンやスマートフォンで座席表を確認しながら自由に座席を選択することができました。ただし、座席のリクエストが満席の場合や一部の列車では号車選択ができないこともありました。全席禁煙のN700系を運行している新幹線では、喫煙室近くの座席をリクエストすることも可能でした。

エクスプレス予約との違い

プラスEXは、エクスプレス予約といくつか異なる取り扱いがありました。特急券の単体発券ができなかったのはそのひとつで、また山陽[[新幹線]]の利用も禁止されていました。さらに、グリーンプログラムの適用や乗り継ぎ割引もないため、利便性については制限がありました。

IC乗継サービス

プラスEXカードは、SuicaやICOCAなど公共交通機関のICカードと一緒に使用でき、在来線の運賃精算と新幹線部分の利用を同時に行うことができました。これにより、交通系ICカード利用者にとっても便利なサービスでした。

お得な早割制度

早割制度として「IC早特」があり、条件を満たすことで通常よりも安く運賃を設定し、特急券と乗車券のセットで予約できました。さらに季節限定でこだま号のグリーン車が割引価格で利用できる「こだま楽旅☆IC早特」といった枠組みが用意され、特に長距離利用者には大きな割引が適用されました。

サービス統合とその後

2017年9月にエクスプレス予約に統合された結果、プラスEX会員も同様のサービスを享受できるようになりましたが、一部の特典は引き継がれない形で変更されました。年会費が倍増し、プラスEXカードも引き続き利用することは可能となったものの、当初のサービス特徴は薄れてしまいました。

このように、プラスEXは特定のカード会員に向けて特化した便利な予約サービスを提供していましたが、その後のサービス統合により改めて見直しが求められる状況となったのです。

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