プリティーリズム

プリティーリズムシリーズ：アーケードゲームから広がるプリズムワールド

『プリティーリズム』は、タカラトミーとシンソフィアが共同開発した、日本のアーケードトレーディングカードゲームをルーツとするメディアミックス作品群です。略称は「プリズム」、シリーズ全体では「プリティーシリーズ」と呼ばれ、『プリパラ』『キラッとプリ☆チャン』『ワッチャプリマジ!』『ひみつのアイプリ』といった後継作品も輩出しています。

ゲームシステムと進化

シリーズ最初のアーケードゲーム『プリティーリズム・ミニスカート』は、2010年7月に稼働開始。プラスチック製のハート型アイテム「プリズムストーン」を用いて、プレイヤーはアイドルとなり、プリズムショーに挑戦します。当初はりずむ1人しかプレイアブルキャラクターはいませんでしたが、後継作品『プリティーリズム・オーロラドリーム』『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』『プリティーリズム・レインボーライブ』へとバージョンアップを重ねるごとに、新しいキャラクターやステージ、ゲームシステムが追加されていきました。

特に『オーロラドリーム』では、テレビアニメの放映開始に合わせ、大幅なリニューアルが行われました。2人同時プレイ可能な「Duoモード」や、他のプレイヤーのコーディネートを評価する「おしゃれ投票システム」などが導入され、ゲームの奥行きが増しました。また、『ディアマイフューチャー』では、アニメ第2期に合わせてPrizmmy☆やPURETTYといった新キャラクターが登場。プリズムストーンのデザインや、ゲームシステムもさらに洗練されました。『レインボーライブ』では、プリズムショーのアクションが「プリズムライブ」へと進化。プリズムライブツアーといった、筐体イベントも開催されました。

ゲームは2014年5月から6月にかけて原則終了し、『プリパラ』へとバトンタッチしましたが、Prism Stone各店舗ではその後も筐体が設置されていました。プリズムストーンとプリチケの交換サービスも実施されましたが、2015年7月に終了。最終的には東京駅店のみの稼働となり、2024年4月3日に完全終息しました。

多彩なメディア展開

『プリティーリズム』は、アーケードゲームにとどまらず、多様なメディアへ展開しました。2011年にはテレビアニメが放送開始。第1期『オーロラドリーム』、第2期『ディアマイフューチャー』、第3期『レインボーライブ』と続き、それぞれ51話構成の大ボリュームです。さらに、アニメーション映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』など、スピンオフ作品も数多く制作され、『KING OF PRISM』シリーズとして人気を博しました。

ゲームと連動したファッションブランド「Prism Stone」と姉妹ブランド「Dear Crown」も展開。2011年からアパレルやキャラクターグッズの専門店も運営され、2014年以降は『プリパラ』に継承されています。

漫画も、集英社『りぼん』、小学館『ちゃお』、『ぷっちぐみ』、『小学一年生』など複数の雑誌で連載されました。それぞれの雑誌で異なる作風・キャラクター設定で展開されたことで、幅広い層に支持されました。

プリズムストーン：個性を彩る宝石アイテム

ゲームの中核を担うのが、ハート型の宝石アイテム「プリズムストーン」です。様々なブランド、デザイン、レアリティがあり、それらを組み合わせることで、プレイヤーは自分だけの個性あふれるコーデを作成します。ストーンの種類によって、プリズムショー中のジャンプの種類や効果も変わり、戦略性も楽しめます。

豊富なキャラクターと魅力的な世界観

『プリティーリズム』シリーズには、数多くの魅力的なキャラクターが登場します。『オーロラドリーム』のあいら、りずむ、みおん、『ディアマイフューチャー』のPrizmmy☆、『レインボーライブ』のなる、あん、いとなど、個性豊かなアイドルたちが、プリズムショーで華麗なパフォーマンスを披露します。また、アイドルユニット「ミニスカート」とのコラボレーションも実施され、ゲームに彩りを添えました。

イベントとキャンペーン

シリーズを通して、様々なイベントやキャンペーンが実施されました。雑誌とのコラボ、店舗大会、モバイルクラブ大会、コーデコンテストなど、プレイヤーはゲームを通じて、多くの企画に参加し、限定アイテムを獲得することができました。これらの企画は、プレイヤーの参加意欲を高め、シリーズの長期的な人気を支える一因となりました。

まとめ

『プリティーリズム』は、アーケードゲームを起点に、アニメ、漫画、ファッションブランドなど、多岐にわたるメディアミックスを成功させた作品群です。その魅力は、洗練されたゲームシステム、個性豊かなキャラクター、そして、プレイヤー参加型のイベントやキャンペーンにありました。2024年4月3日のアーケードゲーム完全終息をもって、一つの時代は幕を閉じましたが、その影響は後継シリーズにも受け継がれ、日本のエンターテインメントシーンに大きな足跡を残しています。

もう一度検索