ブロット

ブロット（Belote）

ブロットは、フランスで非常に人気のあるトランプを使用したトリックテイキングゲームであり、ポイントトリックゲームに分類されます。このゲームは、オランダやスイスのゲームと共通する特徴を持っており、特に切り札のJと9に高い点数が付与されることが大きな特徴です。また、ブロットはバルカン半島から中東やインドにも派生しているゲームの一種で、非常に広範な影響を持っています。

ゲームの概要

ブロットの名称は、切り札のKとQのペア「ブロット」から由来しています。このゲームがフランスで広く玩具されるようになったのは、第一次世界大戦以降の比較的新しい時期で、当初は2名でのプレイからスタートしましたが、現在では3名または4名でのプレイが一般的です。特に4名で2つのチームに分かれる形式が広く採用されています。

ブロットのバージョンには、競りのない基本的な形式と、競りを取り入れた「コワンシュ（Coinche）」という変種があります。

使用するカードと手役のルール

ゲームには32枚のカード（ピケ・デック）が使用され、2から6の数札は除外されます。カードのランクは、切り札がない場合はAが最高ですが、切り札の場面ではJと9がそれを上回ります。全てのカードの点数を合計すると152点になりますが、最後のトリックに勝つことで追加の10点が得られるため、最終的には162点となります。

基本ルール

ブロットの基本的なルールでは、まずディーラーが各競技者に5枚ずつ手札を配り、次にカードのスートが切り札として宣言されるかパスされるプロセスが行われます。全員がパスした場合は次のディーラーに交代し、再度配り直しが行われることになります。

プレイは反時計回りに進行し、最初のプレイヤーがトリックをリードします。プレイヤーは出すカードのルールに従い、リードと同じスートのカードがあればそれを出します。切り札の場では、強いカードを出す義務があるものの、自分のパートナーが強い切り札を出している場合は、それ以外のカードを出すことが可能です。

手役の取り扱い

トリックの最初でプレイヤーは手役（メルド）を宣言することができます。シーケンス、すなわち同じスートで連続した3枚以上のカードを持つことが手役になります。持っている手役の中で最も高いもののみが得点となります。

さらに、切り札のKとQのペアを持っている場合、「ブロット」を宣言することで20点を加算することができます。

ゲームの勝利条件

ゲームの終了は、いずれかのチームが設定された得点（通常1000点以上）に達した時です。その際、得点の多いチームが勝者となります。

コワンシュのバリエーション

コワンシュは、競りの要素を取り入れたブロットのバリエーションで、ゲームの流れや得点の計算方法が異なります。ディーラーは各競技者に8枚のカードを配り、ビッドを行って切り札の種類と目標点数を宣言します。

このようにブロットは、戦略と運が絡み合った奥深いゲームであり、続きとして全世界で広がるその文化的な意義を理解するのも面白いポイントかもしれません。

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