ポンポン

ポンポン：愛らしい飾り玉の魅力

ポンポンとは、毛糸やリボン、毛皮などを用いて作られた小さな玉状の飾りです。服飾のアクセントとして、ニット帽やマフラー、シュシュなど、様々なアイテムに取り入れられています。英語では「ボンボン」とも呼ばれ、その愛らしい見た目から、幅広い世代に親しまれています。

ポンポンの多様な用途

ポンポンは、その可愛らしさから、室内装飾のアクセントとしても人気があります。キーホルダーや携帯ストラップとして、普段持ち歩くアイテムに彩りを添えることも。また、チアリーダーが応援で使用するグッズとしても知られており、華やかな演出に貢献しています。

語源とフランスとの繋がり

ポンポンの語源は、一般的にフランス語の「pompon」に由来すると考えられています。フランス語では、丸くまとめた房、つまり「玉房（たまぶさ）」を意味します。この玉房が、現代のポンポンの形状を彷彿とさせます。

応援用具としてのポンポン

応援用具としてのポンポンは、1930年代にジム・ハズルウッドによって考案されました。当初はクレープ紙やティッシュペーパーなどの紙で作られていたため、耐久性に難があり、天候に左右されるという課題がありました。

その後、南メソジスト大学のチアリーダーであり、全米チアリーダー協会の初代会長を務めたローレンス・ハーキマーが、持ち手が隠れるように改良。さらに1965年には、フレット・ガストフが素材を紙からビニールへと変更し、耐久性を向上させました。現代では、二軸延伸ポリエステルフィルム（BoPET）製のものが主流となっています。日本においては、スズランテープで作られたポンポンもよく見られます。

擬音語・擬態語としての「ポンポン」

フランス語由来の飾り玉としてのポンポンとは別に、日本語では「ポンポン」という言葉は、物や人の状態を表す擬音語・擬態語としても使用されます。例えば、「跳ねる音」や「無造作に言葉が出る様子」、「膨らんだ様子」などを表現する際に用いられます。

また、焼玉エンジンを搭載した小型船舶は、その独特なエンジン音から「ポンポン船」と呼ばれています。さらに、静岡県の方言では、オートバイのことを「ポンポン」と呼ぶそうです。

派生的な用法

ポンポンはその形状から、ダリアの品種名としても用いられています。また、高齢者のチアリーダーチームの中には、「ジャパンポンポン」のように、ポンポンそのものをチーム名にしている例もあります。

ポンポンは、可愛らしい飾り玉としてだけでなく、様々な分野でその名を知られています。その語源や歴史、そして多様な派生用法を知ることで、ポンポンの魅力をより深く理解することができるでしょう。

参考文献
コトバンク, “ポンポン”, 朝日新聞社.
Merriam-Webster Dictionary, “Pompon”, Merriam-Webster.
Merriam-Webster Dictionary, “Pom-pom”, Merriam-Webster.
The Free Dictionary, “Pompon”, Farlex.

関連項目
タッセル
ジャパンポンポン

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