ポールダンス

ポールダンスの概要

ポールダンスは、垂直の柱（ポール）を駆使して行われるダンスおよび体操の一種です。このアクティビティは、柔軟性や筋力を要し、昇り降り、スピン、倒立といった多様な技術が含まれています。ダンスという一面をもつポールダンスは、アクロバティックな要素を持ち合わせており、観客を魅了します。

ポールダンスの歴史

ポールダンスの起源は古く、インドにおける800年以上続く伝統的なスポーツ「マラカーンブ」にさかのぼります。このスポーツは、高さ2.6メートルの木製の柱を使った器械体操で、インドのレスリングから派生したものと言われています。時を経て、1920年代のアメリカでは旅芸人たちがテントの支柱を用いたダンスと曲芸を行い、1950年代には現代のポールに近いダンススタイルが発展しました。この過程で、バーレスクとの融合が進みました。

1968年にオレゴン州のクラブ「Mugwump」で、Belle Junglesによるパフォーマンスが記録されており、これがポールダンスとして知られる形式の初見となっています。その後、1980年代に入ると、ラップダンスなどにポールが取り入れられ、1990年代にはアート形式としての普及が始まりました。特に、モントリオールのシルク・ドゥ・ソレイユなどが影響力を持ち、ポールダンスが広まりました。2012年には、ポールダンスが「ポールスポーツ」として位置づけられ、国際ポールスポーツ連盟 (IPSF) がオリンピック正式種目入りを目指す動きが始まりました。

ポールの種類

ポールダンスに使用されるポールは通常、クロムメッキまたはステンレス製の筒状のもので、天井と床の間に固定されています。屋内や屋外では、持ち運びが便利なステージポールも用意されています。一般的に、ポールの直径は約4.5センチメートルで、片手でしっかりと握れるサイズが最適です。

ポールには大きく分けて、スタティックポール（固定式）とスピニングポール（回転式）の2種類があります。スタティックポールは、土台がしっかりと固定されており、安定した軸での演技に向いています。一方、スピニングポールはボールベアリングの作用により回転が可能で、よりダイナミックな演技が楽しめます。さらに、両方の機能を持つポールも販売されています。

競技としてのポールダンス

2005年以降、世界各国でポールダンスの大会が盛んに開催され、競技としての側面も重要視されています。ポールダンスはエクササイズとしても広がりを見せており、日本でもダンスの大会として「MISS POLE DANCE JAPAN」が行われ、スポーツとしては「全日本ポール・スポーツ選手権大会」が存在します。また、2015年からは「POLE THEATRE JAPAN」が初開催され、国際的に競う場ともなっています。ここでの優勝者は、世界的な大会「POLE THEATRE WORLD」に出場できる権利を得ることができます。

ポールダンスは、芸術性と身体能力が求められる魅力的なアクティビティであり、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。

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