マイケル・バリー

マイケル・バリーは、1975年12月18日生まれのカナダ、トロント出身の自転車ロードレース選手です。1999年のプロデビュー以来、献身的なサポート役としてチームに貢献しました。

彼のキャリアは、主にチームタイムトライアル(TTT)での活躍が目立ちます。チームの勝利に大きく貢献した、縁の下の力持ち的存在と言えるでしょう。1999年のプロ入りから、数々のグランツールでその実力を発揮しました。

2002年には、後にUSポスタルサービス、そしてディスカバリーチャンネルとして名を馳せるチームに移籍します。このチームで彼は、2004年のブエルタ・ア・エスパーニャ第1ステージのTTT区間優勝に貢献。その後も、チームの勝利に繋がる活躍を続けました。2005年のジロ・デ・イタリアでは、総合優勝を果たしたパオロ・サヴォルデッリのサポートを務め、チームの成功に貢献しました。同年にはオーストリア一周でポイント賞を獲得するなど、個人としても成果を上げています。

2006年には、チームタイムトライアル・アイントホーフェンで2位入賞、ブエルタ・ア・エスパーニャではチームの優勝に貢献するなど、チームプレーヤーとしての役割を全うしました。2007年にはT-モバイル(現HTC-ハイロード)に移籍、2008年の北京オリンピック個人ロードレースでは8位という好成績を収めました。

2009年には、ツール・ド・ロマンディとジロ・デ・イタリアでTTT区間優勝に貢献。ロードレース世界選手権個人ロードレースでは18位という結果を残しました。2010年にはチーム・スカイに移籍し、ツール・ド・フランスに初出場を果たしました。その後もジロ・デ・イタリアに出場するなど、第一線で活躍を続けました。

しかし、2012年10月10日、過去にドーピングを行っていたことを自ら告白しました。これを受け、全米アンチドーピング機関(USADA)から6ヶ月の出場停止処分と、2003年5月13日から2006年7月31日までの成績の剥奪という厳しい処分が下されました。

マイケル・バリーのキャリアは、チームへの貢献を最優先に、献身的に走り続けた選手としての証です。数々のグランツールでの活躍、そしてドーピング問題発覚という、波乱に満ちたキャリアは、自転車ロードレース史に大きな足跡を残しました。彼の功績は、チームメイトとの連携プレーによって成し遂げられたものであり、チームタイムトライアルでの輝かしい成績が、その証となっていると言えるでしょう。しかし、ドーピング問題という影の部分も、彼のキャリアを語る上では欠かすことができません。選手としての能力の高さと同時に、スポーツマンシップの重要性を改めて考えさせる存在と言えるでしょう。彼の物語は、勝利と挫折、栄光と影が複雑に絡み合った、ドラマチックなものです。

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