メリバ

悠木碧『メリバ』：独自の世界観が織りなす音楽の万華鏡

『メリバ』は、声優・悠木碧が2013年2月13日にリリースした2枚目のミニアルバムです。前作『プティパ』から約1年ぶりとなる本作は、『プティパ』の世界観を受け継ぎつつ、さらに深く、そして少しダークな物語が展開されます。

概要

アルバムタイトルの『メリバ』は、「メリーバッドエンド」を略した悠木碧による造語とされています。もっとも、この言葉の起源については諸説あり、誰が最初に生み出したのかは定かではありません。しかし、この言葉が示すように、アルバム全体を通して、甘美さと残酷さ、希望と絶望が入り混じった独特な世界観が表現されています。

販売形態は初回限定盤と通常盤の2種類。初回限定盤には、「ポポン...ポン!」のミュージックビデオを収録したDVDとフォトブックが付属します。ジャケット写真には、ミュージックビデオの撮影で使用された衣装が使用されており、視覚的にも作品の世界観を堪能できます。

また、本作の発売を記念したイベント「〜みんなのためにホワイトデーつぶしてみた。〜」が、2013年3月に東京と大阪で開催され、ファンとの交流を深めました。

収録曲について

1. ポポン...ポン!
新居昭乃が作詞・作曲を手掛けた楽曲。猫の飼い主が巨大化した猫に食べられてしまうという、シュールで少し怖い物語が展開されます。ミュージックビデオでは、悠木碧扮する妖精が巨大な猫を狙撃する姿が描かれています。ちなみに、この猫のモデルは、悠木碧の愛猫であるマンチカンのアシュベルです。

2. 夜の扉とメリーゴーランド
こちらも新居昭乃が作詞を担当。『プティパ』の収録曲「Night Parade.」に登場した魔女を主人公にした物語です。幼い声と長生きしているという設定の中間を意識した歌声が、楽曲の雰囲気を高めています。

3. I Can Fly!
藤林聖子が作詞を担当。前作の「時計観覧車」の主人公だった鳥が飛べなくなったという設定の楽曲です。一聴するとアップテンポな曲調ですが、歌詞の世界観を思い浮かべると、また違った印象を受けるでしょう。間奏では、飛べなくなった鳥が落下する様子が、キラキラとしたサウンドで表現されています。

4. サンクチュアリ･アリス
新居昭乃が作詞・作曲を担当。前作の「Baby Dolly Alice」の続編にあたる楽曲で、人間と人形をテーマにしています。2つの存在が混ざり合う様子が、独特な表現で描かれています。

5. Mon Ciel Bleu〜わたしのあおいそら〜
藤林聖子が作詞を担当。爽やかで希望に満ちたメロディーが、アルバム全体の印象を明るく彩ります。

ミュージックビデオ（初回限定盤のみ）

初回限定盤に付属するDVDには、「ポポン...ポン!」のミュージックビデオが収録されています。楽曲の世界観を忠実に再現した映像は、必見です。

『メリバ』は、単なるミニアルバムという枠を超え、悠木碧の創造性と表現力が凝縮された、まるで万華鏡のような作品です。聴くたびに新たな発見があり、何度でも楽しめる奥深さを持っています。ぜひ、この機会に『メリバ』の世界に足を踏み入れてみてください。

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