ユネスコ村

ユネスコ村の歴史とその後の展開

ユネスコ村は、埼玉県所沢市にかつて存在した遊園地で、1951年の開園から1990年まで多くの来場者を魅了しました。この施設は、国際連合教育科学文化機関（UNESCO）への日本の加盟を記念して設立されました。オランダの風車やトーテムポールといった世界各国の建築物が再現され、ただの遊園地ではなく、文化と教育の場としても機能していました。特に、幼稚園や小学校の遠足先としても人気のスポットでした。

ユネスコ村の開園

ユネスコ村は1951年9月16日に開園し、同年の11月30日まで「ユネスコこども博覧会」が行われました。この博覧会は、子どもたちに異文化を紹介する重要なイベントで、来場者に世界各国の文化や芸術に触れる機会を提供しました。また、園内では連日イベントが開催され、さまざまなアイドル歌手のコンサートが行われるなど、活気にあふれていました。園内は1961年公開の映画『はだかっ子』の撮影場所としても利用されました。

ユネスコ村の閉園とその後

しかし、ユネスコ村は1990年11月4日に閉園しました。その後、1993年には「ユネスコ村大恐竜探検館」として新たにオープンしました。この新しい施設では恐竜をテーマにしたアトラクションや展示が行われ、恐竜ブームに乗じて多くの来場者を集めました。特に、インタミン社製のアトラクションは注目を浴び、家族連れや学生の団体客で賑わいました。

大恐竜探検館の盛衰

ユネスコ村大恐竜探検館は、映画『ジュラシックパーク』の公開と同じ頃に開業し、多くの注目を集めました。この施設では恐竜に関する映写やボートライドが楽しめるアトラクションや、本物の化石やレプリカの展示が行われるなど、大変な人気を誇りました。しかし、平日には小学校の団体客で occupiedされていても、閑散としていることが多く、水曜日と木曜日は休園日でした。

1995年からは他のアトラクションも加わり、証明写真機で名刺サイズのパスポートを作成するサービスも提供されました。2004年からは西武ドームの観戦券を提示すると入園料が半額になるシステムも開始され、賑わう日もありました。

しかし、時代が進むにつれてレジャーの多様化が進み、ユネスコ村の来場者数は徐々に減少しました。1994年度には80万人以上の来館者があったものの、2005年度には24万人台にまで落ち込んでしまいました。こうした厳しい経営状況から、ユネスコ村は2006年9月30日をもって営業を終了しました。営業再開の目処も立たず、長年の歴史に幕を下ろしました。

現在の状況

現在、ユネスコ村の跡地の一部には「ゆり園」として営業している場所があります。ゆり園の入口には恐竜の像が設置されていましたが、これも2009年に撤去されました。その後、2010年には「所沢西武 アッハの森」という新しい名称が付けられ、西武鉄道が運営するコミュニティサイトで公募された結果、社内決定に至りました。

ユネスコ村は単なる遊園地にとどまらず、多様な文化や教育を提供し、多くの人々に愛された場所でした。その歴史は埼玉県所沢市の観光名所としての重要な位置を占めています。

もう一度検索