ランブルスコ

ランブルスコは、イタリアのエミリア・ロマーニャ州、特にレッジョとモデナ周辺のポー川流域の平坦地で栽培されるランブルスコ種から造られる、天然弱発泡性の赤ワインです。その特徴は、微発泡性（フリザンテ）と呼ばれる、軽やかな泡立ちと、赤ワインでありながらも飲みやすい口当たりにあります。ランブルスコは、その多様な味わいによって、様々な食事との相性が良く、カジュアルなシーンから特別な日まで幅広く楽しまれています。

ランブルスコの味わい

ランブルスコの味わいは、大きく分けて甘口（dolce）、やや甘口（amabile）、やや辛口（semisecco）、辛口（secco）の4種類があります。

甘口（dolce）: 口当たりが非常に柔らかく、デザートワインとしても楽しめます。フルーツやチョコレートとの相性が抜群です。
やや甘口（amabile）: 甘さと酸味のバランスが取れており、食前酒や軽いおつまみとの組み合わせが良いでしょう。
やや辛口（semisecco）: ほのかな甘みが感じられ、幅広い料理に合わせやすいのが特徴です。パスタやピザなどのイタリア料理との相性が特に優れています。
辛口（secco）: ランブルスコ本来の風味と酸味を強く感じられ、肉料理やチーズなど、しっかりとした味わいの料理によく合います。

ランブルスコを冠するD.O.C.ワイン

ランブルスコを名乗るD.O.C.ワインは、以下のものがあります。これらのD.O.C.ワインは、それぞれ異なる地域で栽培されたランブルスコ種を使用しており、その土地の気候や土壌、醸造方法によって、独自の個性を持っています。

ランブルスコ・ディ・ソルバーラ(Lambrusco di Sorbara)
ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ(Lambrusco Grasparossa di Castelvetro)
ランブルスコ・マントヴァーノ(Lambrusco Mantovano)
ランブルスコ・レッジャーノ(Lambrusco Reggiano)
ランブルスコ・ディ・サンタ・クローチェ(Lambrusco Salamino di Santa Croce)

ランブルスコと料理

ランブルスコは、その多様な味わいから、様々な料理との相性を楽しむことができます。甘口のランブルスコはデザートやフルーツと、辛口のランブルスコは肉料理やチーズと合わせるのが一般的ですが、やや甘口ややや辛口のランブルスコは、パスタやピザ、前菜など、幅広い料理に合わせることができます。また、地元エミリア・ロマーニャ州の郷土料理であるニョッコ・フリットとの相性も抜群です。

ランブルスコは、冷やして飲むのが一般的ですが、室温で飲むことで、より豊かな香りを楽しむこともできます。カジュアルなパーティーや、友人との食事会など、様々なシーンで気軽に楽しめるワインとして、世界中で愛されています。

関連項目:
ブドウ品種の一覧
ブドウ
イタリアワイン
ワイン用葡萄品種の一覧
ニョッコ・フリット

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