リュージュ

リュージュ（Luge）とは

リュージュは、氷上を滑り降りるウィンター[[スポーツ]]の一つで、ソリの前方に足を乗せた状態で仰向けになり、スピードを競い合います。この競技は、主に「トボガン」とも呼ばれ、名前の由来はフランス語で「木製のそり」を意味しています。リュージュは1964年から冬季オリンピックの正式種目に採用されており、以来、世界中で人気を集めています。

競技の概要

リュージュの競技は、男子1人乗り、女子1人乗り、2人乗りの3種類から成り立っています。特に2人乗りは性別を問わず、男女が共にチームを組むことができます。さらに、2022年に開催された北京オリンピックからはチームリレーが新たに追加され、競技の幅が広がりました。

競技用のそりは、大きく分けて「シャーレ」と「クーヘ」という2つの部分で構成されています。シャーレは座席部分を指し、クーヘには滑走するための刃が装備されています。この二つをつなぐ「ブリッジ」という部分も重要です。リュージュのそりは特別に設計されており、ブレーキやハンドルがなく、選手は仰向けに寝たまま、しなやかにクーヘを足首で操縦します。

そりの重量は、男子1人乗りが21kg～25kg、2人乗りが25kg～30kgとされています。競技には選手の体重に制限はないものの、男子選手には13kg以下、女子選手には10kg以下の重りをつけることが許可されています。

スタートと競技の進行

競技のスタート時、選手はそりに仰向けに乗り、コースの両サイドに配置されたグリップをしっかりと握ります。その後、全体を揺らすことでそりが前に進む反動を利用してスタートを切ります。スタート直後、加速レーンに入ると、指先にはスパイクのついた手袋を装着し、氷の表面をひっかくことでさらなるスピードアップを図ります。

正確なスピードとタイムを競うリュージュでは、選手はほとんど姿勢を変えずに空気抵抗を減らし、足首の微細な操作でコーナーを曲がります。最高速度は120km/h以上に達し、タイムは1/1000秒単位で計測されます。オリンピックの男子1人乗り競技では、2日間にわたって計4回の滑走が行われるのが特徴です。また、コースの長さはオリンピックによって異なりますが、1998年の長野オリンピックでは約1200～1300mでした。

日本人選手の成績と安全性

日本においてリュージュ競技は、1972年の札幌オリンピックでの男子二人乗りに参加した荒井理・小林政敏組が4位という最高成績を収めました。また、同大会では女子一人乗りに出場した大高優子選手も5位入賞を果たしています。しかし、冬季オリンピックではリュージュの競技中に過去に2件の死亡事故が報告されています。1964年のインスブルックオリンピックの練習中、イギリスの男性選手が事故に遭い、2010年のバンクーバーオリンピックでも公式練習中にグルジアの選手が亡くなるという悲しい出来事がありました。

レジャー用のリュージュ

レジャー用のリュージュは、体を少し起こした姿勢で前方を見渡すことができ、手で操縦できるハンドルが備わったモデルも存在します。さらに、オールシーズン用として、滑走面にローラーを装備したバージョンもあります。

リュージュはスピードとテクニックが求められる魅力的な競技であり、冬のスポーツとしての楽しさが詰まっています。

もう一度検索