レイトショー

レイトショーとは

映画の上映が夜の20時台または21時以降に始まり、大抵23時前後に終了する上映回を指します。この形式の上映には、前に上映されるトワイライトショーや、後に続くスーパーレイトショーやミッドナイトショーといった呼び名もあります。

レイトショーの歴史

1980年代以前、日本では特別興行を除き、レイトショーはほとんど普及していませんでした。しかしアメリカでは、レイトショーは早くから行われており、1989年には日本の映画業界に対してレイトショーの導入を促す提言がありました。1990年代に入ると、シネコンの増加に伴い、一般的にレイトショーが行われるようになりました。

この時期には、映画館の営業スタイルも変わり、夜間に映画を観ることが普通になりました。特に金曜日や土曜日の夜は、多くの映画館で満席になることも珍しくなくなり、レイトショーは成人を中心とした観客層に支持されていきました。

法律と条例

ただし、日本では青少年保護に関する条例が各都道府県に存在し、特定の年齢未満の者の深夜入場を禁止しています。これらの条例は地域によって異なり、保護者同伴で入場できる場合もあります。多くの条例において、重要なのは「上映開始時刻」ではなく「上映終了時刻」です。

例えば、大阪府では「16歳」未満の者は、上映が「19時」以降に終了する回については保護者の同伴が必要です。また「18歳」未満の者は、上映終了時刻が「22時」以降の回では、たとえ保護者と一緒でも入場が許可されないことが多いです。

これに対して、長野県の一部地域などでは、条例がないため各映画館の判断に委ねられています。つまり、ある映画館では18歳未満でも入場できる一方、別の映画館では入れない可能性もあるのです。

レイトショーの影響

レイトショーの導入によって、映画館は新たな顧客層の開拓に成功し、夜の娯楽としての映画の地位を確立しました。仕事終わりや学校帰りに立ち寄る観客のニーズにも対応しており、ビジネスマンや若者などが夜間に映画を楽しむことが一般的になっています。

このようにレイトショーは、映画観賞のスタイルを変え、受動的な娯楽から能動的な楽しみ方へとシフトしてきました。今後も、映画館がどのようにこの文化を育んでいくのか、非常に興味深いところです。

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