レスキューロボットコンテスト

レスキュー[[ロボット]]コンテスト（レスコン）とは

レスキュー[[ロボット]]コンテスト、通称「レスコン」は、「技術を学び 人と語らい 災害に強い世の中をつくる」という理念のもと、災害救助を題材としたロボットコンテストです。このコンテストは、1995年の阪神・淡路大震災を契機とするレスキュー[[ロボット]]の研究グループから提案され、2000年のプレ大会を皮切りに、毎年夏に開催されています。

競技内容

レスコンの競技フィールドは、地震による被害を受けた市街地を模擬したものです。参加チームは、自作のロボットを遠隔操作し、要救助者を模した人形「ダミヤン」を安全かつ迅速に救出することを目指します。

競技上の大きな特徴として、災害現場に見立てたフィールドへのロボット操縦者の立ち入りは禁止されています。操縦者は、ロボットに搭載された無線カメラや、ヘリコプターからの映像を模したヘリテレカメラの映像のみを頼りにロボットを操作します。

ロボットには、瓦礫の除去、ダミヤンの丁寧な救出といった性能が求められます。参加資格は特に設けられておらず、高校生、高専生、大学生、社会人など、多様なチームが参加しています。

歴史

レスコンの構想は、1997年頃から升谷保博博士（当時大阪大学）によって練られ始めました。「創造性教育を通したレスキュー技術発展の可能性」という研究テーマが、日本機械学会の大規模災害救助ロボットシステムの開発研究分科会（レスキュー[[ロボット]]RC分科会）で議論されました。1998年には浅田稔博士（大阪大学）の呼びかけで「ロボットと教育問題研究会」が発足。1999年には田所諭博士（神戸大学、当時）が「レスキュー[[ロボット]]コンテストの提案」を発表し、構想が具体化しました。

その後、大須賀公一博士（当時京都大学）が代表を引き継ぎ実行委員会が結成され、2000年にプレ大会が開催されました。2001年には、ロボフェスタ関西の一環として第1回競技会が開催され、その後ロボフェスタから独立。第2、3回は大阪で、第4回からは神戸で開催されています。2005年の第5回競技会は「ロボット×レスキュー2005」として開催され、多くの来場者を集めました。

特徴

レスコンは、遠隔操作ロボットを用いて「ダミヤン」と呼ばれる模擬被災者を救出する競技会です。2チームが同時に救出活動を行うため対戦形式に見られがちですが、あくまで自己ベストを目指すことが重視されています。「大会」ではなく「競技会」と呼ばれるのも、この理念に基づいています。

競技ルール上可能な行為でも、実際の救助現場で問題となるような救助方法やロボットは避けるべきとされています。常に被災者の視点に立ち、丁寧な救助活動を行う必要があります。救助の迅速さは重要ですが、ダミヤンに内蔵されたセンサーを用いて、乱暴な救助活動は減点対象となります。また、センサーで評価できない点（例：ダミヤンの頭が下を向いているなど）は、審査員の評価によって判断されます。レスキュー工学大賞は、これらのポイントを総合的に判断して決定されます。

ロボットとレスコンボード

参加チームが製作するロボットは、レスコン実行委員会から貸与される無線ロボットコントロール装置「レスコンボード」を使用します。チームメンバーは、カメラ映像を見ながらロボットを直接操縦するか、自動操縦によって救助作業を行います。全てのロボットには、緊急停止スイッチの装着が義務付けられています。競技会直前のロボット検査で、緊急停止スイッチの不備や、ロボットの構想が申込書と大きく異なる場合、出場が認められないことがあります。

レスコンボードは、サンリツオートメイション株式会社製の無線LANによる無線ロボットコントロール装置で、第7回から採用されました。第8回からは、全ての出場ロボットへの搭載が必須となっています。各チームが使用できるレスコンボードの数に制限はなく、実行委員会から貸与される装置に加えて、チームが所有するレスコンボードを追加して使用することも可能です。

競技フィールド

競技フィールドは、被害を受けていないコントロールルーム、隔壁、被災地の3つのエリアで構成されています。隔壁にはベースゲートが設けられており、ロボットはこのゲートを通過しないと被災地で活動できません。被災地は9つのブロックに分けられ、不整地ブロック、模擬ブロック、救助ブロックなどが配置されています。

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