ロイヤル劇場

ロイヤル劇場について

ロイヤル劇場は、岐阜県岐阜市の柳ヶ瀬に位置する映画館です。この劇場は、昭和名作シネマだけを上映する特徴的な名画座で、鑑賞料金は均一で600円という非常に親しみやすい設定がされています。これにより、多くの映画ファンが昭和の名作を手頃な価格で楽しむことができる場所となっています。

歴史と開館

ロイヤル劇場の歴史は1977年に遡ります。同年、岐阜土地興業によって地上4階建ての商業施設「ロイヤルビル」が完成し、その最上階に映画館が誕生しました。開館したのは12月17日で、こけら落としとして上映されたのは、著名なスパイ映画『007/私を愛したスパイ|007_私を愛したスパイ』でした。

この劇場の起源は、1926年（大正15年）に設立された「演技座」にまで遡ります。その後、1948年には「青雲館」と改名され、1955年には岐阜東映劇場としてリニューアルされ、700席の大きな映画館として再スタートしました。その後、岐阜東映劇場はロイヤルビル建設に伴って移転したり、名称が変更されたりし、最終的には独自の個性を持つロイヤル劇場となりました。

映画の上映とイベント

ロイヤル劇場は、開業以来、主に洋画を中心にしたロードショーを行ってきましたが、競争が激化する中で、2009年から「昭和名作シネマ上映会」という特別イベントを導入しました。このイベントでは映画ごとにテーマを決めた特集上映を行い、1本立てまたは2本立てでの上映が繰り広げられます。このイベントが好評を博し、以降も継続的に開催されています。

また、ロイヤル劇場は市内の一般向け映画館の中で唯一、デジタルシネマプロジェクション（DLP）の方式を導入していません。こうした点でも独特の存在感を放っています。

施設の特色とアクセス

ビルの1階の入口には、昔懐かしい手書きの看板が並び、訪れる人々を迎えます。4階にある映画館にはエレベーターを利用して簡単にアクセスできますが、エスカレーターは3階までしか動いておらず、それ以降は階段を利用する必要があります。この独特なアクセス方法が、訪れる人々にとって忘れられない思い出の一部となることでしょう。

ロイヤル劇場では、2013年には石原裕次郎や三船敏郎が出演する映画『黒部の太陽』の上映時に最多観客数を記録しました。それもあって、経営母体が同じCINEXに会場を移して上映を続けました。

このように、ロイヤル劇場は岐阜市内における映画文化を支える重要な存在として、多くの映画ファンに愛され続けています。時代を超えた名作を掘り起こし、共有することで、皆に映画の楽しさを伝えるこの劇場の活動は、これからもますます続いていくことでしょう。

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