ロンドン大学

ロンドン大学 (University of London) の概要

ロンドン大学は、1836年にロンドン市の中心部、ラッセル・スクウェアに本部を置いて設立された伝統ある連合大学です。この大学は、カレッジ制を採用しており、日本では「ロンドン大学連合」とも知られています。各カレッジは独自に運営され、個別の大学として扱われますが、加盟には一定の研究実績が求められます。

ロンドン大学は現在、18のカレッジと研究機関から構成されており、各カレッジはそれぞれの設立理念や教育研究方針に基づいて、学生の入学審査や教員採用を行い、独自の学位を授与しています。カレッジはオックスフォード大学やケンブリッジ大学とは異なり、学寮として機能しているわけではありません。そのため、各カレッジは独立した運営を行っています。

ロンドン大学の特色と伝統

特にロンドン大学の大きな特色は、そのすべての人々に教育の機会を提供するという「人々のための大学」という理念にあります。この背景には、創設当初のカレッジであるユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン（UCL）が既存の大学（オックスフォード大学やケンブリッジ大学）が有する排他的な入学基準に対抗する意図がありました。そのため、学問にアクセスできる人々の範囲を広げることを目指しました。また、ロンドン大学はイギリスにおいて初めて女性に学位を授与した機関でもあります。このウィングは、社会における平等を促進する役割を果たしました。

学生は、ロンドン大学生協や各カレッジの学生組織を相互利用できるほか、図書館も共同利用が可能です。さらに、ロンドン大学独自のオンラインプログラムも整備されており、現地学生と同じ学位を取得できます。2017年からは、グローバルMBAプログラムがスタートし、世界各地での受講機会が提供されています。

ロンドン大学の構成及び関係機関

ロンドン大学には、様々な学部や研究専門機関が設置されています。指定機関（Listed Body）としては、ロンドン大学パリ研究所や高等研究所などがあり、これらはロンドン大学の認定を受けて学位が授与されます。大学はまた、過去にその傘下にあった教育機関も持ち、その中にはインペリアル・カレッジ・ロンドンや多数の大学が含まれます。

ロンドン大学本部とその歴史

ロンドン大学はブルームスベリー地区に160を超える建物を所有しており、その中心となるのがラッセル・スクウェアにある本部です。設立当初、本部はピカデリー・サーカス近くに位置していましたが、大学の成長とともに移転が繰り返されました。1933年、国王ジョージ5世の指導のもと本部の建設が始まり、1937年に完成しました。今日、本部内には食堂や先端研究所が併設され、ロンドン大学本部図書館も利用されています。この図書館は、ロンドンで3番目に大きな図書館であり、約300万冊の蔵書を誇ります。

ロンドン大学と日本の関係

ロンドン大学は日本においても深い関係を持っています。多くの日本人学生が留学し、また歴史的にも早い段階から日本人留学生を受け入れてきました。著名な日本人留学生には、内閣総理大臣となった伊藤博文や、作家の夏目漱石がいます。さらには、小泉純一郎や麻生太郎といった政治家たちもこの大学への留学経験があります。これらの交流は、日英関係の深化に寄与してきたといえるでしょう。

ロンドン大学は、多方面で影響力を持ち、学歴の枠を超えた人々を育成していることが特筆されます。

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