一途な恋

一途な恋（いちずなこい）

TMNの27枚目のシングル『一途な恋』は、バンドにとって特別な意味を持つ楽曲です。このシングルは、TMNの活動休止から約685日後にリリースされ、ファンにとって待望の作品となりました。初回のキャッチコピーは『685日、待った。』というもので、バンドの復活を祝う雰囲気が感じられます。

背景と制作

この曲は、TMN名義で初めてとなるインストバージョンも収録されており、さらに翌年にリリースされた限定盤『GROOVE GEAR 1984-1994』では「3rd MIX」が収録されるなど、さまざまな形で多くの音楽ファンに楽しまれています。また、楽曲は『ブティックJOY』のCMソングとしても使用されました。

『一途な恋』の音楽構成は非常に印象的です。シンセサイザーの音色を主軸とし、葛城哲哉のギターワークが際立つ一曲になっています。木根尚登はコーラスに参加しており、メロディには特徴的な配置がされています。特に、曲のAメロには全く休符がなく、転調が4回も行われることから、メインボーカルの宇都宮隆には大きな負担がかかる設計となっています。そのため、ライブでフルコーラスが披露されることは少なく、20年後の2013年に行われた特別なライブでようやくお披露目されました。

音楽の位置づけ

『一途な恋』は、聴く分には親しみやすい楽曲に仕上げられており、カラオケなどで人気を得る可能性を秘めた一方、実際に歌いこなすことは難しい独自の音楽性を持っています。小室哲哉は、曲のコンセプトを「ループ素材を使ったグルーヴ」に発展させる計画も検討していましたが、その後この計画は実現しませんでした。そういった背景があるため、オリジナル・アルバムには未収録となり、主にベストアルバムやライブアルバムでの収録が中心となっていました。

ディスクジャケットとクレジット

シングルの初回盤は特徴的な横開きジャケットが採用されており、裏面にはメンバーの写真が掲載されています。歌詞は濃紺の背景に正楷書で記されています。このシングルのミキシングを担当したのはJASON CORSAROで、ギターは葛城哲哉によるものです。

収録アルバム

『一途な恋』は、後にいくつかのアルバムに収録されています。代表的なものには『GROOVE GEAR 1984-1994』の3rd MIXや、『TM NETWORK|TM_NETWORK THE SINGLES 2』などが挙げられます。これにより、TMNの音楽は多世代に渡って親しまれています。

終わりに

このように『一途な恋』はTMNの一つの歴史であり、活動休止後の一歩を象徴する曲でもあります。ファンに愛され続け、数々の名盤に収録されていることからも、その人気の高さが伺えます。

もう一度検索