上野間駅

上野間駅（かみのまえき）は、愛知県知多郡美浜町大字上野間に所在する、名古屋鉄道知多新線に属する駅です。駅番号はKC20が付与されています。

この駅は、知多新線の富貴駅から5.8キロメートルの距離に位置しており、この駅間距離は名古屋鉄道の駅間では最長です。途中には別曽池信号場が設けられています。

歴史

上野間駅は、知多新線の開業に伴い、1974年（昭和49年）6月30日に営業を開始しました。

駅員配置については、以前は季節的な配置が行われていましたが、1998年（平成10年）4月1日をもってこの季節配置が廃止され、事実上、常時駅員のいない状態となりました。

自動改札機における乗車券の利用に関しては、ストアードフェアカード「トランパス」が2007年（平成19年）7月14日から利用可能となりました。その後、ICカード乗車券「manaca」のサービスが2011年（平成23年）2月11日に開始されています。トランパスについては、manacaへの移行が進む中で、2012年（平成24年）2月29日をもってその供用を終了しました。

駅構造の大きな変更としては、2023年（令和5年）3月18日に実施されたダイヤ改正に合わせて、それまで使用されていた2番線ホームが閉鎖され、現在の単式1面1線構造へと改められています。

駅構造

上野間駅は高架上にホームを持つ構造です。現在のホームは単式1面1線であり、列車の発着はこのホームのみで行われます。

駅集中管理システムが導入されており、駅員は常駐しない無人駅となっています。管理業務は知多半田駅が行っています。

2023年（令和5年）3月18日の構造変更以前は、相対式2面2線のホームを有しており、1番のりばからは内海方面へ向かう列車が、2番のりばからは太田川・名古屋方面へ向かう列車がそれぞれ発着していました。

ホームの有効長は6両分に限られています。このため、8両編成の列車が停車する際には、編成の後ろ寄り2両はドアが開かない「締切」扱いとなりますので注意が必要です。

駅構内には、エレベーターやエスカレーターといったバリアフリーに対応した昇降設備は設置されていません。

利用状況

近年における上野間駅の利用状況は、統計資料から確認することができます。

例えば、「移動等円滑化取組報告書」によれば、2020年度の1日平均乗降人員は510人でした。これは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた時期の数値と考えられます。

過去に遡ると、『名鉄120年：近20年のあゆみ』によれば、2013年度の1日平均乗降人員は680人でした。この数値は、当時存在した名鉄全275駅中では249位、河和線・知多新線全24駅中では19位に位置していました。

さらに古いデータとしては、『名古屋鉄道百年史』によると、1992年度の1日平均乗降人員は930人でした。当時の名鉄全342駅（岐阜市内線の一部を除く）中では229位、河和線・知多新線全26駅中では17位でした。

これらの統計から、上野間駅の利用者は長期的に減少傾向にあることがうかがえます。また、『愛知県統計年鑑』や『知多半島の統計』各号においても、一日平均乗車人員の推移に関するデータが示されています。

駅周辺

駅周辺には、地域の生活を支える施設がいくつか立地しています。

主なものとしては、教育機関である美浜町立上野間小学校や、郵便業務を取り扱う上野間郵便局などがあります。また、地域の神社である野間神社も駅の近くに位置しています。

バス路線

上野間駅からは、美浜町のコミュニティバスが運行されています。

現在運行されているのは、コミュニティバス「グルーン」の常滑南部・上野間線で、常滑駅方面へのアクセスを提供しています。

かつては、知多乗合による路線バスも運行されていました。常滑市民病院、内海駅・河和駅、中部国際空港などへ向かう便がありましたが、後に路線が短縮され、最終的には常滑市民病院と当駅を結ぶ区間のみの運行となっていました。

また、過去には上野間駅と南知多ビーチランドを結ぶ「ビーチランド線」も知多乗合によって運行されていましたが、こちらも後に知多奥田駅発着に短縮され、土日祝日のみの運行を経て、2013年（平成25年）3月15日に廃止されています。

美浜町の巡回ミニバスである西部コースも利用可能です。東方面は図書館や役場方面へ、西方面は知多奥田駅や野間公民館方面へ向かうルートとなっています。

隣の駅

名古屋鉄道知多新線における上野間駅の隣駅は以下の通りです。特急、快速急行、急行、普通の全ての種別が停車します。

富貴駅 (KC17) ← （別曽池信号場） ← 上野間駅 (KC20) → 美浜緑苑駅 (KC21)

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