久保田麻琴

久保田麻琴：音楽の探求者

久保田麻琴（1949年 - ）は、日本の音楽シーンにおいて多岐にわたる足跡を残してきた音楽家です。その活動は、ソロアーティストとしてだけでなく、バンドメンバー、プロデューサー、そして映画音楽家としても展開されています。本名表記は「久保田誠」ですが、「真琴」と誤記されることが多いようです。

生い立ちと音楽への目覚め

京都府で生まれ、石川県小松市で育った久保田麻琴は、石川県立小松高等学校を卒業後、同志社大学文学部英文科に進学。大学在学中の1970年、URCレーベルから本名名義で『昭和元禄ほげほげ節』でシングルデビューを果たします。同年、大学の先輩である水谷孝らと、後に伝説となるバンド、裸のラリーズでベーシストとして活動を始めました。

アメリカでの経験と音楽性の深化

大学を1年休学し、久保田はサンフランシスコロックを体験するため、7ヶ月間アメリカへ。この旅は彼の音楽性に大きな影響を与えました。ヒッチハイクをしながらコンサートを観たり、レコードを買ったりする日々の中で、彼は音楽の新たな可能性を感じ取ったと言います。

ソロ活動と夕焼け楽団

帰国後、松任谷正隆プロデュースによるソロ・アルバム『まちぼうけ』を1973年に発表。当初はザ・フォーク・クルセダーズのディレクターがプロデュースする予定でしたが、途中から松任谷正隆が引き継ぎました。また、裸のラリーズと並行して夕焼け楽団を結成し、喜納昌吉の「ハイサイおじさん」のカバーなどを手掛けました。

夕焼け楽団は後に、フラダンスで知られるサンディーをメインボーカルに迎え、ザ・サンセッツ（後にサンディー&ザ・サンセッツ）として活動。「スティッキー・ミュージック」はオーストラリアでヒットを記録しました。

細野晴臣との親交と多様な活動

久保田麻琴は、細野晴臣と親交が深く、ユニットの結成や、久保田の作品に細野がゲストミュージシャンとして参加するなど、互いに影響を与え合っています。90年代には、プロデューサーとしてサンディーのソロアルバムをはじめ、ディック・リー、エルフィ・スカエシなど、アジアのミュージシャンを数多くプロデュースしました。

映画音楽への情熱

映画館を経営していた祖父の影響で、幼少の頃から映画に親しんできた久保田は、映画音楽にも積極的に関わっています。映画『スケッチ・オブ・ミヤーク』では、原案、監修、出演、整音を担当。この作品は、ロカルノ国際映画祭で批評家週間賞・審査員特別賞を受賞しました。また、大友克洋監督のアニメーション映画Short Peace『火要鎮』では、音楽を担当し、米アカデミー賞のプレノミネート作品となりました。

久保田麻琴の音楽は、フォーク、ロック、エスニック音楽など、様々な要素が融合した独特の世界観を持っています。その多様な活動は、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しています。

ディスコグラフィー

（詳細なディスコグラフィーは省略）

外部リンク

久保田麻琴 - Makoto Kubota Official Website
Makoto Kubota (@2raloo) - Instagram

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