人工衛星クイズ

人工衛星クイズ

『人工衛星クイズ』は、1984年の3月22日と29日に日本テレビ系列で放送された特別なクイズ番組です。この番組は、フランスで制作された『La Chasse aux trésor』を日本向けにアレンジしたもので、制作は1984年の『アメリカ横断ウルトラクイズ』のスタッフにより行われました。番組の企画には約7年を要し、制作にはおよそ1年半が費やされ、スタッフの人数は約200名に上りました。

番組の構造

この番組では、男女2名から成るチームが、地図を基にした早押しクイズに挑み、正解により宝探しの指令を受けます。通常のクイズ番組とは異なり、参加者は日本にいながら世界のどこかに隠された宝物を探すというユニークな形式を採用していました。宝探しは主に山下真司という司会者が海外で行い、指示は人工衛星を通じて日本テレビのスタジオから伝えられました。

指示は声だけで送られ、山下は現場で何が起きているのかを目視できませんでした。出題される問題は、現地の文化や歴史、民話に基づいており、参加者はこれに基づき宝物を見つけるために富を求めて奔走します。実際の宝が隠されているエリアは東京23区に相当し、参加者たちは限られた時間の中で課題をクリアする必要がありました。

宝探しの進行

宝探しは3段階に分かれており、第1問と第2問で宝の手がかりを探し出し、第3問で実際の宝物を見つけるという流れです。全体の制限時間は45分で、得られる賞金は早さにより変動しました。第1問および第2問では、正解に至るまでの時間に応じて賞金が決定し、15分以内であれば賞金は30万円となり、以降は1分ごとに減額されました。第3問では100万円から獲得した賞金を引かれた残りが渡されますが、制限時間内に見つけられなかった場合は0円になります。

放送内容

番組の第1弾はチュニジアを舞台に、続く第2弾ではスイスのアルプス・レマン湖周辺で宝探しが行われました。特にスイスのケースでは、「ロッシェ・ド・ネ」山頂からスタートし、高速のヘリコプターが使用されたことが特筆すべき点です。使用したのはスイスの山岳救助隊による「ベル・ジェットレンジャー206」で、人工衛星はインテルサットIV及びその派生機を用いました。

出演者と関連番組

司会は児玉清が務め、山下真司が実際の宝探しを担当しました。また、リポーターの福留功男は『ウルトラクイズ』との関連性を強調するために特別に参加し、番組のオープニングに登場しました。天の声を担当した大平透の存在も、番組の雰囲気を作り上げました。この番組は、放送前の3月18日に事前番組『㊙緊急指令!人工衛星とヘリコで地球の裏側と宝を探せ!!』が放送され、これはららぽーと船橋が舞台となっていました。

放送後の反響

『人工衛星クイズ』は放送後、長い年月を経て、2016年8月24日にテレビ朝日の『マツコ&有吉の怒り新党』にて特集が組まれました。視聴者からの投稿を受けての放送であり、過去の貴重なテレビ番組を振り返る良い機会となったのです。

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