伊藤匠

伊藤匠（いとうたくみ）について

概要

伊藤匠は、2002年10月10日に東京都世田谷区で生まれた日本の将棋棋士です。棋士番号は324で、師匠は宮田利男八段。2024年6月時点では、将棋タイトル戦における挑戦者または獲得者の中で、最も若い棋士番号を持っています。将棋の世界での彼の活躍は、若年ながらも数々の記録を打ち立てています。

幼少期・将棋との出会い

5歳の時に父から将棋を教わることから、彼の将棋人生が始まりました。自宅近くの三軒茶屋将棋倶楽部で宮田師匠の下に指導を受け、次第にその才能を開花させていきます。特に2010年には全国小学生倉敷王将戦の低学年部門で準優勝を果たすなど、小学生時代から成果を上げ、2012年には同学年の藤井聡太との対局で勝利を収めるなど、将棋界での躍進が注目されるきっかけとなりました。

奨励会時代

伊藤は2013年9月に将棋奨励会に入会し、その後、高校を退学して将棋に専念します。在籍中の2018年には、三段リーグでの成績により四段昇段が内定し、プロ棋士としてデビューします。この時、彼は最年少棋士藤井聡太よりも若い存在となりました。

プロ入りとその後の活躍

2020年度には、藤井聡太とのチームを組み参加したABEMAトーナメントでの優勝を果たし、2021年度には新人王戦で初優勝を達成。2021年12月には王位戦予選に進出し、タイトル保持者を破る快挙を遂げました。さらに、2022年度には名人戦で好成績を残し、その名は広まりました。

2023年度の挑戦と進展

2023年度、伊藤は6段に昇段し、継続的に竜王戦と棋王戦で注目される結果を残しました。特に代理試合の形で名棋士たちと勝負し、挑戦権を獲得するなど、その才能はますます磨かれています。

2024年度に向けての展望

2024年4月には、叡王戦の五番勝負に進出するなど、彼の成績はますます向上しています。2024年6月20日には、叡王を奪取し自身初のタイトル獲得を達成しました。これにより、藤井聡太による八冠優勝の記録も崩れることとなり、将棋界に新たな歴史を刻みました。

彼の棋風と人物像

伊藤の得意な戦法は相掛かりで、そこでの粘り強さを生かした対局が特徴的です。棋士としての実力だけでなく、彼は人柄や思いについても明確に表現し、観戦者に熱いメッセージを送り続けています。特に藤井聡太との関係も深く、彼の存在が自分を引き上げてくれたと語っています。将棋界の若き星として、今後の活躍が期待される選手です。

昇段履歴

• - 2013年09月: 6級 - 奨励会入会
• - 2020年10月: 四段 - プロ入り
• - 2022年03月: 五段
• - 2023年04月: 六段
• - 2023年08月: 七段

主な成績

• - 新人王戦優勝（2021年度）
• - ABEMAトーナメント優勝（2021年）
• - 叡王獲得（2024年）

今後も、伊藤匠の成績と活動が将棋界にさらなる影響を与え続けることは間違いありません。

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