六畳間の侵略者!?:個性豊かな侵略者たちと繰り広げる騒動と友情の物語
『六畳間の侵略者!?』は、
作家・健速による日
本の
ライトノベル作品で、イラストレーター・ポコが担当しています。2009年3月より
ホビージャパンの
HJ文庫より刊行されており、2022年4月時点でシリーズ累計発行部数は150万部を突破する人気を誇ります。
物語は、父の転勤により高校入学と同時に一人暮らしを始めることになった主人公・里見孝太郎が舞台です。彼は格安物件として、築25年の老朽アパート「ころな荘」106号室へ引っ越すことになりますが、この部屋には過去に入居した住民たちが
幽霊騒動を理由に次々と出て行っていたという曰く付きの部屋でした。
入学式の夜、孝太郎の前に106号室にとり憑く
幽霊・東
本願早苗が現れ、部屋の権利を主張して彼を追い出そうとします。しかし、翌日には自称
魔法少女の虹野ゆりか、翌々日には古代文明の
地底人の末裔を自称するクラノ=キリハ、そして翌々々日には
宇宙人の神聖フォルトーゼ銀河皇国第7皇女・ティアミリスが、それぞれ独自の理由で106号室を占拠しようと次々と乱入してきます。
一時は地球滅亡の危機にまで発展する騒動になりますが、大家である笠置静香が圧倒的な武力を持って介入。騒動を鎮圧し、平和的に争うための「ころな陸戦規定」を締結させます。
最初は106号室の所有権を巡って争っていた孝太郎たちは、次第にお互いを認め合い、協力して様々な敵を撃退するようになります。バレンタインデー前後からは関係性が大きく変化し、当初は敵対していたクラリオーサや藍華真希なども仲間入り。それに呼応するかのように、悪の
魔法少女や
地底人の急進派、
宇宙人の軍拡派も手を結び、戦いはさらに激しさを増していきます。
主要登場人物
里見孝太郎: 本作の主人公。高校1年生。直情的な性格で、細かい気配りが苦手だが、無意識のうちに優しい態度をとるため、多くの女性から好意を寄せられています。
東本願早苗: 106号室にとり憑く
幽霊。警戒心が強く、見知らぬ人には攻撃的ですが、心を許した相手には甘えます。
お守りなどが弱点です。
虹野ゆりか: 自称
魔法少女。気弱で、すぐに逃げ出そうとする性格ですが、魔法使いとしてはオールラウンダーで高い能力を持っています。
クラノ=キリハ: 古代文明の
地底人の末裔。目的のためには手段を選ばない策略家タイプですが、実は乙女な一面も持ち合わせています。
ティアミリス・グレ・フォルトーゼ: 神聖フォルトーゼ銀河皇国第7皇女。小柄でわがままな性格ですが、母親を支えたいという強い気持ちを持っています。
ルースカニア・ナイ・パルドムシーハ: ティアの護衛官。冷静沈着で協調性が高く、孝太郎からは信頼されています。
桜庭晴海: 孝太郎のクラスメイトで編み物研究会会長。儚げな美少女で、孝太郎に恋心を抱きます。
笠置静香: ころな荘の大家で格闘技の達人。明るく人当たりが良い性格です。
これらの主要人物以外にも、孝太郎の親友である松平賢治、
魔法少女関係者、
地底人、
宇宙人など、個性豊かなキャラクターたちが物語を彩ります。それぞれの背景や葛藤、そして人間関係が複雑に絡み合い、物語に深みを与えています。
その他
本作は、2013年12月20日より
ホビージャパンの
ウェブコミック配信サイトで漫画化もされており、後に
HJ文庫内のコミックファイアへ移籍。作画は有池智実が担当しています。また、2014年7月より9月までテレビアニメも放送されました。
アニメ版では、原作と異なる点もあります。例えば、原作では数日間に渡って登場する侵略者たちが、アニメ版では一晩で全員登場するなど、テンポの良い展開になっています。
『六畳間の侵略者!?』は、個性豊かなキャラクターたちと、予測不能な展開、そして友情や恋愛要素も盛り込まれた、エンターテイメント性の高い作品です。
ライトノベル、漫画、アニメと様々なメディアミックス展開も行われており、幅広い層に支持されています。