内藤久

内藤 久

内藤 久（ないとう ひさし、1948年7月5日 - 2025年2月2日）は、山梨県が生んだプロ野球選手。ポジションは外野手で、右投げ両打ちのスタイルを持っていた。

経歴

故郷である山梨県の山梨県立日川高等学校で野球に打ち込んだ。高校時代には、通算打率4割という驚異的な数字を記録するだけでなく、スイッチヒッターとしての技術も磨いた。また、ベース一周14秒1という俊足を誇り、走攻守にわたる高いポテンシャルを示していた。卒業後は東京六大学への進学を希望していたが、当時の西鉄ライオンズの渡辺スカウトの熱心な説得により、プロ野球の世界へ進むことを決意する。

1966年の第1次ドラフト会議において、10位指名を受けて西鉄ライオンズへ入団した。しかし、プロの壁は厚く、西鉄での在籍はわずか1年で終わり、チームを去ることになった。プロ野球選手としてのキャリアは一度中断される形となった。

その後、1969年には中南米で新たに設立された野球リーグ、グローバルリーグに参加し、東京ドラゴンズの一員としてプレーした。しかし、このリーグは同年限りで解体されてしまったため、内藤は帰国せざるを得なくなった。

帰国後、内藤は野球とは異なる道を歩み始め、玉沢運動具店に勤務することとなった。しかし、この勤務先が読売ジャイアンツと取引があり、その縁から当時の巨人の監督であった川上哲治氏にその潜在能力を見出される機会を得た。これがきっかけとなり、内藤は読売ジャイアンツへの入団を果たした。しかし、ここでも状況は好転せず、在籍した1年間において一度も一軍公式戦に出場することなく、現役を引退することになった。

プロでの実績

プロ野球選手として西鉄ライオンズ、読売ジャイアンツに在籍したが、残念ながら一軍の公式戦に出場した記録は残されていない。プロでの背番号は、西鉄時代（1967年）に71、巨人時代（1970年）に52を使用していた。

引退後

プロ野球界を離れた後、内藤は実業界へ転身した。故郷である山梨県大月市に戻り、表面処理加工を手がける「ケイオー山梨」を設立し、経営者として新たなキャリアを築いた。

死去

2025年2月2日、山梨県内の病院にて死去した。76歳であった。野球選手として、そして実業家として、故郷山梨にゆかりの深い人生を閉じた。

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