函館市北方民族資料館

函館市北方民族資料館

函館市北方民族資料館は、北海道の函館市に位置する博物館で、北方民族の文化や歴史を深く知ることができる場所です。この資料館は、かつての日本銀行函館支店を改装して1989年に開館し、地域の民族資料や石川啄木に関する資料を展示しています。

歴史的背景

この建物は1926年に日本銀行函館支店として建設され、1988年までの間、銀行として機能していました。その後、1989年に市立函館博物館が一部の民族資料を展示する場として利用を始めました。当初は「函館市北方民族・石川啄木資料館」という名称で開館し、その後、1993年には函館市文学館が開館したことにより、石川啄木関連資料が文学館へ移管されました。それから現在の「函館市北方民族資料館」としてリニューアルオープンしました。

展示内容

館内では、アイヌやウィルタなど北方民族の衣装や生活用品が展示されており、民族文化を幅広く学ぶことができます。また、ムックリの製作や演奏、さらに北方民族の文様を使った切り紙細工の体験講座も開催されており、訪れる人々がより深く北方民族の文化に親しむことができるような工夫がされています。

所蔵品の紹介

函館市北方民族資料館では、さまざまな所蔵品が展示されています。いくつかのコレクションの中には、歴史ある収集品も多く含まれています。

函館博物館旧蔵資料

この資料は、1879年から1886年にかけて開拓使によって収集されたもので、開拓使函館支所の仮博物場で展示されていました。その後、さまざまな施設を経て、1956年に市立函館博物館に寄託された経緯があります。

馬場コレクション

函館出身の考古学者である馬場脩によって収集された「アイヌの生活用具コレクション」は、1959年に国重要有形民俗文化財に指定されています。この貴重なコレクションは1971年に函館市へ寄贈され、今日では資料館の重要な一部を成しています。

児玉コレクション

北海道大学の名誉教授であった児玉作左衛門が収集したコレクションも資料館に展示されています。1980年に函館市へ寄託され、1998年には正式に寄贈されました。これらのコレクションは、アイヌ文化やその他の北方民族の生活様式を理解するための貴重な資源です。

アクセス

函館市北方民族資料館は、函館市電の末広町停留場から徒歩わずか1分の位置にあるため、アクセスも非常に便利です。観光客や地域住民が手軽に訪れることができ、文化体験の場としても親しまれています。

資料館を訪れることで、北方民族の豊かな文化や歴史について学び、体験することができる貴重な機会を楽しむことができます。

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