別府市民球場

別府市民球場について

別府市民球場は、大分県別府市の実相寺中央公園にある野球場で、正式には別府市営市民球場と称されています。地域住民に親しまれているこの球場は、別府市が運営管理を行っていますが、同球場は「別府稲尾球場」としても知られています。

概要と歴史

別府市には過去に青山町に別府市営球場（1931年竣工）が存在しましたが、その老朽化により2001年に閉鎖されました。その跡地には新たな体育館が建設され、2005年には別府市総合体育館（べっぷアリーナ）が完成しました。この流れの中で、新たな野球場として別府市民球場が計画されました。

2006年10月18日、球場建設中に稲尾和久氏の功績を称えるため、愛称を「稲尾記念球場」とすることが提案され、関連資料を展示する「稲尾記念館」を設ける運動が始まりました。これにより、市民からの寄付をもとに資料室の設置が決定し、稲尾氏彼が保有していたユニフォームやトロフィーも寄贈されることになりました。

2007年10月に竣工した別府市民球場は、阪神甲子園球場をモデルに設計されており、プロ野球の規格にも対応しています。落成式典では稲尾氏も出席し、彼の投球フォームを模したブロンズ像がメインスタンド正面に設置されました。

施設の特徴

球場のフィールドは、両翼100メートル、中堅122メートルと、訪れる者にとって魅力的な環境を提供しており、内野はクレー舗装、外野は天然芝で覆われています。収容人数は約6,000人であり、観客は快適に試合を観戦できるよう配慮されています。また、メインスタンドには980席、障害者席も確保されています。スコアボードは磁気反転式で、選手名などの情報を表示するパネルも完備しています。

イベント開催と今後の展望

2008年には、初めてのプロ野球公式戦が行われ、観客数は3,980人に達しました。これ以降も多くのアマチュア公式試合が予定されており、地域の野球界を支援する重要な役割を果たしています。2023年には九州アジアリーグの大分B-リングスによる公式戦が行われ、さらなる発展が期待されています。2024年には、北九州下関フェニックス主催の公式戦も計画されています。

稲尾記念館

別府市民球場内にある稲尾記念館は、稲尾和久氏の関連資料を展示するスペースです。現役時代に使用していたユニフォームやトロフィーなど、関連する約90点の資料が公開され、訪れる人々に彼の野球に対する情熱を伝えています。入館料は無料で、開館時間は季節により異なりますが、年末年始には休館します。

このように、別府市民球場は単なるスポーツ施設にとどまらず、地域の歴史や文化を深く感じられる場所となり、次世代に野球の魅力を伝える役割を果たしています。

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