制服向上委員会

制服向上委員会 (SKi) とは

制服向上委員会（せいふくこうじょういいんかい、略称：SKi）は、1992年に結成されたアイドルグループです。その最大の特徴は、学生服をコスチュームとし、社会問題にも積極的に関わるという、従来のアイドル像とは一線を画した活動を展開していた点にあります。メンバーは時代に合わせて入れ替えが行われ、2006年には一度「卒業」という形で活動を休止しましたが、その後「SKiファミリー」として実質的な活動を継続。2010年には再びグループとしての活動を再開しました。

SKi の沿革

SKiは、単なるアイドルグループとしてだけでなく、社会的なメッセージを発信する存在としても注目されました。コンサートやファッションショーの開催に加えて、反戦集会やメーデーへの参加、社会貢献活動など、その活動は多岐にわたりました。

グループ名の略称は「すきー」ではなく「えすけいあい」と読みます。また、SKIと混同されるのを避けるため、最後の一文字が小文字の「i」になっているのも特徴です。

デビュー当初は大手レコード会社に所属していましたが、1995年には自ら「アイドル・ジャパン・レコード」を設立し、インディーズとしてCDをリリースするようになりました。

2005年には、ロックミュージカル『ドン・ジョヴァンニ』の音楽監督を頭脳警察のPANTAが担当。PANTA自身も中川五郎とのユニット『PANTA & 中川五郎 with SKi』を結成し、憲法9条をテーマにした楽曲を発表するなど、音楽活動も積極的に行いました。

グループ内には数多くのユニットが存在し、CDをリリースしたユニットもありましたが、自然消滅してしまったものも少なくありません。また、ソロとしてCDをリリースしたメンバーもいました。

2006年9月には、一旦グループとしての活動に終止符を打ち、会長である橋本美香の卒業式典が開催されました。しかし、その後もSKiファミリーとして、ユニット活動やファンクラブ運営などを通して活動を継続しました。

2010年には、新たなメンバーを加えて制服向上委員会として再始動。その後もメンバーの加入や脱退を繰り返しながら活動を続けましたが、2018年には現役メンバーが皆無となり、活動停止状態となりました。その後、OGによる定期ライブが行われていましたが、2020年以降は新型コロナウイルスの影響で中止となっています。

フジロック出演中止問題

2011年には、フジロック・フェスティバルへの出演が、脱原発の歌を歌うことを理由に中止になったことが発表され、大きな話題となりました。当初は出演者リストに名前がなかったことから、話題作りではないかとの憶測も飛び交いましたが、事務所側は飛び入りという形で出演交渉を進めていたことを認めました。

政治的活動

SKiは、社会問題への関心の高さから、政治的な活動にも積極的に参加していました。ストーカー防止法の署名活動をきっかけに社民党との関係を深めたり、地デジ反対や脱原発、TPP反対などをテーマにした楽曲を発表したりするなど、その活動は多岐にわたりました。

歴代リーダー

吉成圭子（1992年 - 1994年）
青山れい（1994年 - 1995年）
諸岡なみ子（1995年 - 1996年）
本田博子（1996年 - 1998年）
橋本美香（1998年 - 2002年）
吉田梢（2002年 - 2003年）
河野伶奈（2003年 - 2005年）
松尾真冬（ - 2006年）
小川杏奈（2010年9月 - 2014年9月）
清水花梨（ - 2016年10月）
* 野見山杏里（2016年10月 - 2018年4月）

まとめ

制服向上委員会は、アイドルという枠にとらわれず、社会的なメッセージを発信し続けた異色のグループでした。その活動は、賛否両論を呼びましたが、社会派アイドルという新たなジャンルを切り開いた功績は大きいと言えるでしょう。

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