北方領土の日

北方領土の日（ほっぽうりょうどのひ）

北方領土の日は、毎年2月7日に定められた記念日で、主に北方領土問題に対する関心を高め、国民理解を促進することを目的としています。この日には、全国各地で北方領土返還運動の一層の推進を目指して、様々な集会やイベントが開催されます。

制定の経緯

北方領土返還運動は1970年代後半から1980年代にかけて、ますます注目されるようになりました。その背景には、さまざまな市民団体や青年団体、婦人団体、労働組合などからの強い要望がありました。特に1980年には、衆参両院で全会一致で「北方領土の日」を定める決議がなされました。このような動きは、全国の地方議会でも広がり、国民の間で北方領土問題の認識が高まるきっかけとなりました。

国の関係機関もこの動きを受け、1980年12月には「北方領土の日」に関する懇談会を開き、幅広い意見を集めました。その結果、1981年1月6日に閣議了解により、毎年2月7日を「北方領土の日」と設定することが決まりました。一方で、当時のソ連側からは、友好関係を損なうとして反対の声が上がり、北方領土の日の制定が議論を呼びました。

「北方領土の日」の由来

この記念日の日付である2月7日は、1855年に締結された日露和親条約に由来しています。この条約は、当時の江戸幕府とロシア帝国との間で最初に国境を定めるものでした。このため、2月7日は日本の領土問題において重要な日と位置づけられるようになりました。

行事と活動

「北方領土の日」には、全国で集会や講演会、研修会などのイベントが行われています。特に東京都内では、毎年、さまざまな組織からなる実行委員会によって「北方領土返還要求全国大会」が開催され、政府関係者や各政党の代表者が出席します。これにより、国民へのこの問題に対する意識を高める機会が設けられています。

また、各地方でも北方領土返還要求運動のための都道府県民会議が行われ、講演会やパネル展などが企画されています。このように、全国各地での活動を通じて、北方領土問題についての理解をさらに深め、返還を求める声を掻き立てています。

北方領土の日は、ただの記念日ではなく、日本の領土について考える時間として、また国民が一丸となって返還運動を進める機会とされています。

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