千歳市民球場

「ちとせしみんきゅうじょう」と呼ばれるこの野球場は、北海道千歳市に所在する、市が設置・管理するスポーツ施設の一つです。千歳市を代表する広大な緑地である青葉公園の敷地内に位置しており、自然に囲まれた環境で野球を楽しむことができます。

施設概要

千歳市民球場の建物は、堅牢な鉄筋コンクリート造りの2階建て構造となっています。総延床面積は1,782平方メートルにおよび、そのうち1階部分が966平方メートル、そして試合を観戦するための観客席部分が816平方メートルを占めています。

建物内部には、球場運営や大会進行に必要な様々な機能を持つ部屋が設けられています。

事務室・会議室: 球場に関する事務作業や、関係者間の打ち合わせ、会議などに利用されるスペースです。
本部席: 大会や試合の運営本部が置かれ、全体の指揮を執る中心的な場所です。
審判員室: 試合を公正に進行させる審判員が、試合前後の準備や休憩を行うための専用空間です。
選手控室: 出場選手が試合に臨むための準備や、試合中の待機、休憩などに利用する部屋です。選手が集中し、快適に過ごせるように配慮されています。
医務室: 試合中や練習中に発生した選手の怪我や急な体調不良に対し、応急処置などを施すための設備が整った部屋です。選手の安全を守る上で重要な役割を果たします。
シャワー室: 試合や練習で汗を流した選手が体を清潔にし、リフレッシュするための設備です。選手の衛生面や疲労回復に貢献します。
便所: 来場者および関係者が利用できる衛生設備です。
グランドキーパー室: グラウンドの状態を維持管理するための機材や用具を保管し、作業員が利用する拠点となる部屋です。
電気機械室: 球場の照明、スコアボード、放送設備など、電気系統や機械設備の管理・操作を行うための重要な部屋です。
倉庫: 球場で使用する備品や用具、消耗品などを保管するスペースです。
* ダックアウト: グラウンド上でプレーしていない選手や監督、コーチが待機するベンチエリアです。作戦指示やチームの連携を確認する場となります。

これらの室内設備のほか、屋外には投手のピッチング練習に特化した投球練習場も整備されています。これは、試合前の調整や技術向上に役立つ施設と言えます。

プロ野球開催実績

千歳市民球場は、アマチュア野球だけでなく、プロフェッショナルなレベルでの試合開催実績も有しています。特に、プロ野球のファームリーグ（二軍戦）の公式戦が過去に行われたことがあります。具体的には、2009年 8月9日には、イースタン・リーグの公式戦として、地元北海道を本拠地とする北海道日本ハムファイターズと読売ジャイアンツの一戦が当球場で開催されました。この試合では、4対1で北海道日本ハムファイターズが勝利を収め、3,051人の野球ファンが来場し、熱戦を見守りました。このように、プロ野球選手のプレーを間近で見られる機会を提供することは、地域の野球ファンにとって大きな魅力であり、スポーツ振興にも寄与しています。

交通アクセス

球場へのアクセスについては、自家用車での来場者に対応できるよう駐車場が用意されています。青葉公園の中央広場に設置された駐車場を利用することができ、合計183台の車両を収容可能です。

その他

千歳市民球場の設置や運営に関する規定は、千歳市体育施設設置条例およびその施行規則に定められています。また、市の要覧などの公的な刊行物にも情報が記載されています。日本の主要な野球場の一つとして関連付けられるほか、北海道日本ハムファイターズが主催する地方球場での試合リストにも含まれることがあります。球場の利用に関する詳細や、関連情報は、千歳市体育協会を通じて提供されています。

千歳市民球場は、青葉公園内の良好な環境に位置し、多岐にわたる室内設備と屋外の投球練習場を備え、さらにプロ野球ファーム公式戦の開催も可能なポテンシャルを持つ施設として、千歳市におけるスポーツ活動の拠点となっています。市民の健康増進や野球をはじめとするスポーツの普及・発展に貢献する重要な役割を担っています。

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