原昌宏

原 昌宏（はら まさひろ）

原昌宏は1957年生まれの日本人工学技術者であり、デンソーウェーブの主席技師として知られています。特に1994年に開発したQRコードで広く認知されています。この技術は、様々な分野での情報管理や製品の追跡に革命をもたらしました。

来歴

生い立ち

東京都杉並区で育った原は、法政大学第二高等学校を卒業後、法政大学工学部電気工学科に進学しました。1980年に同校を卒業した彼は、工学技術者としてのキャリアをスタートさせました。

技術者としてのキャリア

法政大学を卒業後、原はトヨタグループの部品サプライヤーであるデンソーに入社しました。在社当初は、バーコードリーダーの開発に従事しましたが、1992年には自動車部品の管理効率化を求める現場からの要請に応じて、新たなコードの開発に取り組み始めました。その過程で、昼休みに打っていた囲碁からインスピレーションを受けて、新しいコードを考案しました。

こうして生まれたQRコードは、1994年に導入されました。原はこの技術が医療分野での応用にも役立つと考え、レントゲン撮影や心電図のためのQRコードの開発にも意欲を見せています。2022年現在、彼はデンソーウェーブに在籍し、これまでの成果を基にさらなる技術開発に励んでいます。

原は、2014年に欧州発明家賞を受賞し、2023年には日本学士院賞と恩賜賞の2つの名誉ある賞を手にしました。また、同年に法政大学から名誉博士号も授与されています。これらの受賞歴は、彼の偉大な業績と影響力を示しています。

人物・活動

技術者としての才能をもとに、原は国際協力活動にも積極的に参加しています。具体的には、ニジェールでの教育改善を目指す国際協力機構のプロジェクト「みんなの学校」において、チーフエンジニア兼アドバイザーとして貢献しました。このプロジェクトは、現地の教育環境を向上させるためのさまざまな取り組みを行っています。

著作

原昌宏は専門的な著作にも関与しており、2020年には「Community Participation with Schools in Developing Countries」という書籍の第7章と第12章に共同著者として名を連ねています。この本は、発展途上国における学校と地域社会の連携をテーマにしたもので、ISBNは9780429057472です。

このように原昌宏は、工学技術者としての務めを果たしつつ、社会貢献にも重きを置くことで、幅広い分野で活動を続けています。

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