又吉イエス

又吉イエスとは

又吉イエス（本名：又吉光雄）は、1944年沖縄県に生まれ、2018年に亡くなった日本の政治活動家、宗教家、教育者です。彼は自らを「唯一神、又吉光雄・イエス・キリスト」と称し、その特異な主張と行動で知られています。

生い立ちと経歴

沖縄県宜野湾市で生まれた又吉イエスは、中央大学商学部を卒業後、東京の企業に勤務しました。その後、沖縄に戻り、自動車販売店、学習塾経営、教会の牧師など様々な職を経験します。1990年代半ばには、故郷の海岸埋め立て計画に反対する運動に参加したことをきっかけに、「再臨宣言」を行い、政治活動を開始しました。

政治活動

1997年に世界経済共同体党を設立し、同党の代表を務めました。沖縄県知事選や宜野湾市長選など、数々の選挙に立候補しましたが、いずれも落選しました。その後、東京に拠点を移し、衆議院議員選挙や参議院議員選挙にも出馬しました。選挙では、「又吉イエスは唯一神である」といった過激な主張を展開し、注目を集めました。

選挙での主張

選挙公報やポスターでは、「対立候補は腹を切って死ぬべきである」といった過激な文言が並びました。これは、「責任を取れ」というニュアンスで使われていたとされています。また、対立候補や支持者に対して「地獄に落ちる」といった発言も頻繁に行いました。政見放送でも過激な発言が目立ちましたが、後には経済政策など穏健な内容に変化していきました。

世界経済共同体党

又吉イエスが設立した世界経済共同体党は、宗教団体ではなく政治団体です。党の活動は、主に又吉イエス自身の資金や支持者からの寄付によって支えられていました。党の財務状況は、公式サイトで詳細に公開されていました。2018年、又吉イエスの体調不良により政治活動を停止し、公式サイトも閉鎖されました。

主義・思想

又吉イエスは、現在の日本経済を「利益至上主義経済」と批判し、「公平・平等の原理・原則」に基づく「共同の所有・生産・消費制」を主張しました。竹島、尖閣諸島、千島列島は日本固有の領土であるとし、TPPへの参加には反対の立場を取りました。また、臓器移植やiPS細胞の作製・利用にも反対しました。選択的夫婦別姓制度や同性愛・同性婚、不倫にも反対しました。普天間基地の辺野古移設にも反対し、県外移設を主張しました。

語録

選挙演説や政見放送では、以下のような過激な発言が多数ありました。

「（対立候補者名）らは他人を殺し、全人類を殺す者であるから、彼らの責任は当然、死に値する。従って、彼らは腹を切って死ぬべきである」
「彼らを支持する有権者も彼らと同様に腹を切って死ぬべきは当然であり、また、唯一神又吉イエスがそういう有権者を当然、地獄の火の中に投げ込むものである」
「小泉純一郎は他人を殺し、全人類を殺すものに他ならない。他人を殺すなら自分が死ぬべきが当然である。よって小泉純一郎は腹を切って死ぬべきである。」

これらの発言は、YouTubeや党のウェブサイトで確認することができます。

その他

又吉イエスの本名は「又吉光雄」ですが、政治活動時は「マタヨシ光雄」と表記していました。後に「又吉イエス」名義で立候補するようになりました。
著書に『再臨のキリスト、唯一神又吉イエスは日本・世界をどうするかどのようにするか』があります。
ドキュメンタリー映画『唯一神又吉イエス～東京に降り立ちて』が制作されました。

又吉イエスの特異な言動は、多くの人々に衝撃を与え、様々な議論を巻き起こしました。その政治活動は、一種の社会現象として捉えられ、今もなお人々の記憶に残っています。

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